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第32話

俺はそこから動けなかった 健人のそのいやらしい掠れた声は、小さくて下の階にも聞こえはしない だけど、ドアの隙間から覗き見る 俺の脳にはダイレクトに響いていた 俺はカーッと身体が熱くなり その熱は一瞬で下半身に集まった まじかよ・・・ まさかひとりでしてるのかよ・・・ ドクンドクン 心臓の音がうるさくて気が付かれないか心配になる 年頃の俺達はオナニーをするなんて珍しい事じゃない 健人だってしてるだろうと思っていたし 男が男のオナニーなんて 鉢合わせても 「あっ、失礼」 くらいなもんだ でも健人は違う 健人の気持ちよさそうな声を聞いて 俺のは痛いくらいに勃っていた

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