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日常生活-1
「晶くんてα?」
「まだ結果もらってない」
「晶くん優秀だしαだろうけど。もしΩだったら俺と番になる?」
先週。
第2性の検査なるものをした。
α、β、Ω。
3種類ある。
αは所謂エリートと言われる人達だ。
一応隣にいる瑠衣さんもαらしいが。
瑠衣さんみたいにごく稀に適当に暮らしているαもいる。
βは普通の人たちのこと。
努力しだいではαと同じエリートになることも可能。
Ω。
13歳~18歳ぐらいまでに発情期というものがくるらしい。
唯一男でも妊娠が可能で、直腸の奥に子宮がある。
どういう仕組みかわからないけど一応産道もあり、生理も毎月くるって。
Ωは世間的地位が低い。
発情期は人によるが1週間ほど続く。
だから。
オメガが地位に就くには並大抵の努力では不可能に近い。
「晶くんがΩだったら誰の子を産むのかな?」
そんなのあんた以外にはいない。
わかってて聞いてるクセに。
タチが悪いんだから。
まぁ。
俺がΩだったらだけど。
それからしばらくして結果が出た。
俺はΩだった。
マジか。
「え?Ωだったの?」
「……あぁ。なぁ、瑠衣さんなんか嬉しそうだな?」
「気のせいだよ?で、オジサンたちはなんて?」
「とりあえず母さんたちと兄さんにしか言わないって」
「俺に話していいの?」
「あぁ。母さんが瑠衣さんには話しておけって」
「………」
??
瑠衣さん?
どうしたんだ?
「おばさん、他に何か言ってた?」
「母さん?瑠衣さんには絶対話しとけって。俺のためだからって」
理由はわからないけど。
そう言ってた。
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