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城下町 アスミ1

 処女だったはずなのに、またあんあん啼かされてしまった・・・ 流石にもうこれ以上ヤリたくなかったので、回復魔法を拒否して寝ていると、介護かよっ?ってくらいに世話を焼かれた。その後もベッドにプチ監禁。 可愛がられすぎて正直ウザいくらいだ。 いいかげん帰ると言っても、「もうちょっとだけ」と、懇願して来るケンショーさんをなんとか説得し、城下町の近くまで瞬間移動で送ってもらえたのは、次の日の夜だった。 更に、家まで送ると言って聞かないケンショーさんをまたもや宥めすかし、城下町の入口で帰らせるのにものすごく時間がかかってしまった。 リューもなかなかミイを離さないし・・・ 「なぁ、ミイ。大丈夫か?」 何かフニャフニャのままなんですけどっ? 「ふにゃ~んん・・・まら、つにゃがったままだからぁ・・・にゃぁぁぁん!!」 ・・・どうやら精神的に繋がったままで、ヤリっぱなし状態の模様。 離れててもそれってどうなの? ミイは使い物にならないので、俺一人で色々考えながら家路につく。  まずはトワに会って話をしなきゃな。前世とこの世界の人間関係について聞いてみたい。どの程度まで同じなんだろう? この世界のケンショーさんは俺のことを番だって言うし、初対面であんな関係になってしまったけど・・・前世では俺が逃げてたからそうはならなかったわけで・・・けど、もしかしたらあの後付き合ってたりするのかな? まぁ、ひとつだけはっきりと言えるのは、この世界も現実だって事だ。ここは、俺が二十年間生きてきたリアルな世界。前世との関わりはいまいちよく分からないが、あっちと違うからといって、強制力的なものは働いていないように思う。 だから別に、前世で俺とケンショーさんが結ばれてなくてもいいんだけどさ。 何となく気になるじゃん?  トワと連絡を取りたいが、ミイがこの状態なので、リンク(トワの契約精霊)と念話で繋がってもらうわけにもいかない。 時刻は夜の八時。週末だしトワは家に居るだろう。リュウセイも帰ってるかな? トワは魔族の国にある、人族の国の大使館のような所で働いている。しかも、ドラゴン族が支配する最南の島にある大使館とも兼任だ。どちらとも国交が復活してまだそこまで年月が経っていないので、色々と忙しいらしい。 最南の島はめちゃくちゃ遠いのだが、魔族の国とは魔王城にあるワープポイントで繋がっている。魔族も人族も魔王城に入る許可がある者であれば、一瞬で行き来出来るんだ。トワはこれを使って週の半分くらいは最南の島に通ってるってわけだ。 だが、ドラゴン族はそのワープポイントを使えない事になっている。これは力が強すぎるドラゴン族が、魔族の国に大量に入国するのを防ぐため。 それでもいいからと、ドラゴン族の王子が魔王様に懇願し、魔族と人族専用のワープポイントが最南の島に設置されたらしい。 契約精霊を持つドラゴンは魔王様レベルの魔力を持つので、一度来た事がある場所には瞬間移動が出来る。つまり、自力で最南の島から魔族の国に来たドラゴンは、瞬間移動で行き来出来るのでそこまで不便ではない。と、リュウセイが言っていた。  リュウセイはドラゴン王族の姫であるサラ様の騎士として、彼女に仕えている。 サラ様は魔族の青年ユウヤと結婚し、魔族の国で暮らしているので、リュウセイもこの国で暮らしているんだ。トワの仕事的にも、二人で住む家が魔族の国にあるのは都合がいいようだ。 おかげで俺も二人に会いやすくて助かっている。  少し遅いが、直接トワとリュウセイの家に行ってもいいかな? そう悩みながらも、足は二人の家の方向に向かう。まぁ、俺の家ともそれほど離れてはいないんだけど。 トワとリュウセイの家に着き、ドアをノックする。 「は~い。えっ?!アスミ??いきなりどうした?ミイは??」 出て来た瞬間俺を見て、びっくりして目を見開いているトワ。いつもは契約精霊を通して連絡してから来るからね。 「悪い。ミイはちょっと連絡出来る状態じゃなくてさ・・・」 フニャフニャなミイを見て更に驚愕したトワが声を上げる。 「ちょ、ちょっと待って?!ミイ、繋がってるって言うか・・・完全にヤッてる最中じゃねぇかっ?!!」 おい、トワ。可愛い顔して露骨な事言うなよっ! その通りだけどもっ!!

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