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和樹Side 7
「さて、どうする? どうせなら今夜泊って行くか?」
「えっ、マッスーの家に泊り!?」
そんな事許されるのだろうか? いや、嬉しいけど!
思わずチラリとベッドの方に視線を向けた。恐らく自分がここに居るなんて夢にも思っていないであろう透は無防備な寝顔を惜しげもなく晒している。
着崩れたワイシャツから覗く素肌が何とも扇情的に見えて和樹はサッと視線を逸らした。
一晩中あの顔を眺めていたら自分は一体どうなってしまうんだろう?
ずっと見ていたい気もするけど、そんなの理性が持たないかもしれない。
「ふは、冗談だって。つか、今やらしい事考えてただろ?」
そんな和樹の心情を見透かしたのか、ニヤニヤしながらアキラに脇を小突かれて思わず赤面する。
「ち、違うって! 別に俺はそんなんじゃ……っ」
「はいはい。そういう事にしといてやるよ。あんまり遅くなると親御さん心配すんだろ? そろそろ帰ろうぜ。途中まで送って行ってやるから」
ポンと背中を押されて慌ててスマホで時間をチェックする。
既に22時を過ぎており、流石にこれ以上はマズいだろうと思って慌てて立ち上がる。
最後に気持ちよさそうに眠っている透の頭をそっと撫で、上掛けを掛けてから後ろ髪をひかれつつアキラと一緒に家を出た。
「――なぁ、前から聞いてみたかったんだけどさ」
「ん? なに?」
「和樹は透の何処を好きになったんだ?」
エントランスを抜けて公園へと戻る道すがら、唐突にそんな事を訊ねられて、ドクンと心臓が跳ね上がる。
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