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第1話 カイト本編〜幕開け〜
🇯🇵🇯🇵ストーリー🇯🇵🇯🇵
エピローグ
その日突然僕の世界が180°変わった…
その日までなんの問題もなく…
なにもなく…
ただ、ただその日その日を生きていた
その日、僕の家に凶悪犯がやって来るまでは…
🇯🇵本編🇯🇵
その日、一颯(ちはや)がアルバイト先から帰って来た
いつもの様に鍵を使い玄関を開けて部屋に入ってからすぐだった…
いきなり冷たい言葉と共に口が押さえられ一颯の喉元に鋭い物があたった
「静かにしろっ」
一颯の後ろに誰かいるようだ…
冷たい手の感触
「なにもしゃべらず振り向け」
一颯はその通りに静かに振り向いた
振り向いた一颯は《ドキッッ!》とした
閉まっているカーテンのわずかな隙間から夕焼けの明かりが尖ったナイフを光らせていた
……それは鋭利な刃物だった
一颯は黙ったまま体が《ガタガタ》と体中が震え出していた
すると男は
「静かにするならナイフは仕舞う、いいな?」
一颯は《ブンブン》と急いで頷いた
男は「とりあえずそこに座れ」
と言い《パチンッ》フォールディングナイフを仕舞い懐に入れる
一颯はテーブルの男の向かいに座った
……まだ体が震えている
男はいきなりテレビを付けた、テレビのニュース番組は朝からある極悪犯が刑務所から逃走したと流れている
そういえば朝からパトカーの音が
《フォンフォン》耳に響き渡り一颯は迷惑そうにパトカーを横目に見つめながら歩いていた
ついさっきまでの帰り道の道路にもパトカーが何台も止まっていたり走っていたり騒々しかった
朝からこの一帯は異様な緊張感を漂わせていたのだ
在宅中の人は煩くて迷惑だっただろう…
テレビを見つめていた男は
「これ俺の事らしい…」
ボソッと呟いた
一颯は『うぇぇぇっっっ!!』
思わず叫び出しそうになる言葉を、
すんでのところで口を手で抑えた
男は尚も言う
「…これ嘘だから」
一颯「嘘?」
男「そうだよ、俺は刑務所に入った事もなければ極悪犯でもないし、普通に毎日働いてた人間だよ」
一颯「じゃあ何で?」
男「俺にしつこく迫ってた客がいてな、それがどうも警察のお偉いさんで、ホント困ったわ」
一颯「た…大変でしたね」
男「今日の朝いきなり追いかけられてさ〜もうしつこいのなんの」
男は《ゲッソリ》した顔をして机にかぶさった
「だからさ〜しばらくここ置いてくんない?」
男は涼しい顔で一颯を見つめる
一颯「えっっっ!!!」
驚いて固まる一颯に男は矢継ぎ早に質問して来る
男「お前の名前は?」
一颯「一颯(ちはや)です」
男「苗字は?」
一颯「木下です」
男「家族は?ここは誰が住んでるんだ?」
一颯「天涯孤独で…ひとり暮らしです」
男「木下一颯で、1人暮らし…っと
俺は《カイト》」
一颯「カイト…さん?」
カイトは一颯の側に来て顔を間近で覗いた
カイトは「俺の目を見ろ」
と話した途端、一颯はカイトの目をさけられなくなった
カイトの青い目が赤色になり輝く
「お前は俺の奴隷だ」
その言葉を言った途端
一颯は空虚な目で
「了解しました、ご主人様」
と話した
カイトは
「その目のままだったら洗脳がバレバレだな、いいか?
今の言葉は頭の隅に置け
日常は普通にしてろ
だが俺には忠誠を誓え
いいな?」
一颯「はいっ!了解しました!ご主人様……」
《バタッッ》
そのまま一颯は横に倒れた
カイトは
「やっぱり持続の長い洗脳は相手の負担になるか……」
悪びれもせず《ボソッ》と呟いた。
第1章 完
キャラクター
木下 一颯(きのした ちはや)
独身でアルバイト生活
マンションに1人で住んでいる
天涯孤独
カイト(かいと)
外国人
日本に不法入国した
精神支配の能力が使える
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