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第4話
23 Futuresならではの掟なのだが、暑気払いの会に秋の味覚を楽しもう会から世間一般的な忘年会、新年会まで特別な食事会の飲食代は割り勘ではなく、ゲームで決めるのが通例だった。
「確か1年ん時の春はマリノカートで、夏はジェンガ。秋は忘年会は大富豪。新年会は凧揚げだったか」
一応、忘年会等はジェンガやトランプ、テレビゲームで決めるが、新年会だけは正月に因んだもので決着をつけて、何割負担かを決める。
「この前の正月は確か、1位がサンちゃんだったよね」
「おう、どっかの誰かさんは4位だった」
そう、前年の正月は見事1位だったのは三浦で、2位が九岡、3位が六川、4位が五島だった。
『五島(5等)なのに、4位で良かったじゃん』
と三浦が言い、黙って五島は会費の4割を出して、暫くはカップ麺やら自作のサンドイッチの日が続いた。
腹立たしいことではあるが、三浦は割と凧を上げるのが上手く、五島は普通か、ちょっと下手といったところだった。
「まぁ、確かに過去にはそんなこともあったが、今回はボドゲ。貴様には最も下位の椅子に座していただこう」
実は、五島は20年間、双六で早く上がり続け、なんと1位でなかった時はたったの1回しかない。
それに、特殊なルールを加えない限り、今回は誰が最下位になるか、いつも以上に未知数だった。
「双六かぁ、僕はあまりやったことないなぁ。キューちゃんはどう?」
「あ、俺? うーん、確かに俺も10年以上、やった記憶がないかも」
六川と九岡はそんなことを言うが、双六は何回もやっていたら、勝つというものでは勿論ない。ただ、五島はこの場の誰よりも自信があった。
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