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ー鼓動ー148
「こんな感じでええねんか?」
……それを俺に聞くんじゃねぇよ。 もう、お前のKC姿見てしまったし、お前がその姿似合いすぎてるのは分かってるからさ。
俺はいつものようにその雄介の言葉を無視していた。 いや正確には雄介に声を掛けられても枕に顔を伏せたままの状態だった。
すると、そんな俺に気付いたのか雄介は、
「ま、ええか……」
と独り言を呟いてしまっていたのだ。
「ほなら、お医者ゴッコする?」
「へ……あ……いいって……」
とそこだけは拒否しておいた俺だったのだけど、
「ほな、座ってな、望は患者さんねんやろ?」
その言葉に俺は顔を上げて雄介の事を見上げる。
「おいっ! 違ぇーよ! そういう意味じゃなくてだな、いいって言っただろ!」
その言葉に雄介は首を捻っている。
「ええって事やろ?」
「いや、違うって事なんだけどな」
「さっきはええって言うてくれたやんか、せやから、俺はKC着た訳やしな」
……あ、確かにそうだったのかもしれない。 でも、今は……断りたいけど、言ってしまっていたんなら仕方がない。 でも、まだ、流石に恥ずかしいというのかなんていうのか。
「やっぱ、望にはそういう事は無理なん?」
そう少し切なそうに言う雄介。
「あ、あ……」
流石にそう言われてしまうと迷ってしまう。
「なんやろ? 俺はホンマに望の事が好きやねんけどな。 せやから、望がしたくない事はホンマしたぁないねん……せやから、嫌な事あったら、ハッキリ嫌って言うてくれた方がええし、それに、ハッキリ言い合えるっていう方がええと思うねんな。 それこそ、仲がええカップルなんと違うかな? って思ってねんけど。 ええ事はええ、嫌な事は嫌ってハッキリしてくれたら分かるしな。 そしたら、逆に誤解とかって生まれないやろ?」
そう雄介は俺の方を見ないで天井に顔を向けながら呟くように言っていた。
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