……待っていてと言う雄介だけど。　俺だって暇なんだから何かやって上げたいと思う。　俺だって料理は下手ではないんだし。　まぁ、初日は雄介の手伝いしたんだけど、どうするか？　また手伝う？ 　少し考える俺。 　……やっぱ、ここは手伝いたいかな？ 「雄介！　やっぱ、俺も手伝うよ！」 　最近の俺は雄介に対してこう本当に素直に言えるようになってきたような気がする。 「ほな、ありがとう。　野菜微塵切りにしてくれたらええから」 「ああ、おうっ！」 　と答え俺は雄介が言った通りに野菜を切り始めるのだ。 　こうやって雄介と一緒に料理するのも楽しい時間だった。 　前までこんな時間さえなかったような気がする。 　いや島にいる間は全然雄介が夕飯を作ってくれるのだから一緒に作る暇だってあるんだけど、島の家では和也と裕実もいる。　だからなのかこう素直に雄介に向かって手伝おうか？　とはまだ言えていない。 　やっぱり、まだ俺は本当に素直にはなっていないのかもしれないな。 　ただそれは雄介の前だけでだ。 「こんなもんでいいか？」 「十分やで……ホンマありがとうな」 　そう素直にお礼の言葉を言える雄介。　そこも凄い所だと俺は思う。　ただ手伝うだけなのに……とは思うのだけど、そこは雄介のいい所でもあるのであろう。 「後は俺一人で大丈夫やし」 「え？　あ、そっか……分かった」 　そう言うのなら俺はとりあえずキッチンから引くしかなかった。 　仕方なしにテレビのニュースを見る。 　相変わらずくだらない政治のニュース。 　見ているだけで疲れてくる。 　だから俺は興味はない。 　他にも事件や事故のニュースとは毎日絶えた事がない。 　日本は平和な国と言われているけど、これだけ事件や事故があるのなら平和と言えるのであろうか。 　いやいや他の国に比べたら確かに平和なのかもしれないのだけど、他の国では内戦やテロなんて事は日常茶飯事で、確かにそれがある国と比べたら本当に日本は平和な国なんであろう。 　今現代では内戦なんて話は日本では聞いた事がない位なのだから。