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ー鼓動ー216

「……ん……ホンマのホンマにヤル気なんか?」 「だって、雄介が今日は変わった事がやりたいって言ったからだろ?」 「せやけど……ぁ……ん……」  雄介はその後に続く言葉がないのか視線を反らし、何かないかと考えているようだ。 「なら、いいんじゃねぇの? 今日は俺が雄介の事、責めていくって事で……」  俺はクスリとしながら雄介の事を見上げる。 「え? あ、ちょ……んー」 「まだ、考えているって事は……もう、断る理由とかってないって事だろ? なら、いいんじゃねぇ?」 「あ、んー、それは……」 「はい! 時間切れっ! いつまでも考えていられるといつまで経っても出来なくなっちまうだろうが……だから、時間切れっ!」  胡座をかいて座ってる雄介。 その下から俺は雄介の太腿辺りを撫で始める。 「ん……」  今日はもう雄介の方は諦めたのか、今日の雄介は俺にされるがままだ。  きっとたまにはいいかと思ったのかもしれない。  でも俺の方はそうは言ったものの本当はこれからどうしたらいいのか? って事を分からないでいた。  胸を触ってみたらいい? 雄介のモノを触ってみたらいい? 体の何処かを触ってみたらいい?  そう色々な事が俺の頭を過っている。  いや考えていると言った方が正しいのかもしれない。 「諦めたんなら、横になってくれねぇと、何も出来ねぇんだけど」  そう言うと雄介はそのままベッドの上に横になっていた。  本当に俺にやられる事を諦めたのであろうか?  とりあえず俺の方も起き上がると雄介のお腹辺りの横へと移動する。  そして雄介が着ているTシャツの裾を捲りあげるのだ。  本当に雄介は未だに日々自分の体を鍛えているのが分かる。 そうお腹にはしっかりと腹筋があって割れているのだから。  本当に俺の体とは違う体を持っている雄介は男らしいと思う。  そこで俺は初めて雄介のお腹に触れてみた。  体の方はお風呂で何回も見た事はあったのだけど腹筋とかには触れてみた事がなかったからだ。  指先で雄介のお腹を這わしてみる。  本当に腹筋の辺りはボコボコとしていて割れている感触があった。 「な、雄介……お前のお腹相変わらず凄いんだな」 「へ? あ、まぁ……暇さえあれば筋トレ欠かしてないしな」 「でも、フツーここまでなるものなのか?」 「どうなんやろ? 毎日やってればなるんと違う?」

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