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ー至福ー212
「ふぅ……ん……」
力を抜いたおかげなのか、雄介の指が俺の蕾の中へとゆっくりと入って来る。
「ゴメンなぁ……あんま、痛いようにはさせへんからぁ……」
「ちょ、我慢して……」と付け足して相変わらず優しくこう甘い声で言ってくれる雄介。
雄介とは何回も体を重ねて来ているのだから、そんなに優しくして来なくても大丈夫だとは思うのだけど、そこは本当に雄介の優しさなんであろう。
俺の体というのは、本当にその雄介の甘い声に弱いというのか、反応してしまうというのか、雄介の指が中へと入ってくると、思わず声を上げてしまう。
「ぁ……ん……」
快感でどうにかしたい体をこう何処か違う何かに変換したいと思うのだが、やはり体というのは快感には正直で、気付いた時には快感に体を任せる形になってしまっていた。
「そうな……大丈夫やから……ゆっくりなぁ、望のこの中慣らしていくし……」
本当にそう言う雄介の指というのは、本当にゆっくりとした動きをしているような感じがする。
ゆっくりと俺の蕾の入口で中に入ったり出たりしているのだから。
だからなのか俺の口から漏れてくる声というのも優しくて甘い声だったりするのだ。
前にラブホで雄介とシた時に隣の部屋から激しい声が聞こえて来た事がある。
だけど俺というのは、そんな激しい声というのは出た事がないのは気のせいであろうか。 いや雄介がゆっくりとヤるもんだから、もしかしたらそこまで激しい声というのは出た事がないのかもしれない。 いや先ほどはいつも以上に激しかったのだから、さっきは出てしまったのだけど、今はいつもの雄介なのだから、そんなに激しい声っていうの出ていないというのが正しいのかもしれない。
今の俺は確かに雄介一筋かもしれないのだが、もし雄介と別れて違うパートナーが出来たら、俺はそのパートナーとやってけるだろうか。 多分それは無理だろう。
俺の体というのはもう雄介の手によって開発されてしまったようなもんなのだから、俺はもう雄介以外に体を許すつもりはない。
それだけ今の俺というのは雄介にぞっこんだという事だ。
しかし本当に立ったままでスるのは、何処まで俺の体が保つのかっていうのが分からない。
いつもだったらベッドでスるのが定番なのだから、快感で酔ってしまっている体を完全にベッドに預けられるのだからラクなのだけど、今日はベッドではない。 寧ろ自分の足二本だけで快感と体を支えるしかない状態でもある。
本当に快感に襲われてしまったら立ってる自信なんていうのは無い。 今日の雄介もだけど今日の俺もココでスる事を望んだのだから、後は俺が耐えるしかないのでだろう。
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