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ー未知ー52

「本当に、俺は……雄介の事が好き……」  こう心から愛の言葉というのは今まで述べた事がないのかもしれない。  いや、そう言ってしまうと今までのだって心を込めて言ってなかった。 となってしまうのだから、それは違うのだけど、こういつも以上にという事だ。 「ん……俺も、望の事……好きやからなぁ……」  そう甘い声で言って来てくれる雄介。 そして俺の手の甲を取り、雄介の唇へと近付けるとそこに唇を添える。 「ぁ……」  今はそんな行動さえも俺の鼓動を高鳴らせてしまっていた。  本当に今日はこの時が甘い甘い時間になっているような気がする。  そして急に俺の体が若干宙に浮いたかと思えば、次の瞬間には再び天井へと視線が向いてしまっていた俺。 きっと雄介が俺の事を抱き上げて、再びベッドの上へと転がしてくれたのであろう。  そして再び唇に唇を重ねてくる雄介。 「ふぅ……ん……」  相変わらず何度も角度を変えて唇を重ねて来る。 軽く唇を重ねられたり舌を絡められたりしながら、再び雄介が俺のお腹を撫で始めるのだ。 「ん……ぁ……」  そんな優しい撫で方でも今日の俺っていうのは、何でか反応してしまっていた。 いやきっとさっきイってしまったのだから、触れられるだけでも感じてしまうのかもしれない。  お腹に触れていた手がやがて胸の方にも触れて来る。 そして胸の突起を見つけた雄介の指先はそっと摘んで来るのだ。 「ぁ……やぁ……」  甘い声が出てしまった俺。 だけど雄介の方は相変わらず優しい瞳で俺の事を見つめて来る。  そんな雄介にさえも胸の鼓動は早くなる一方で、本当、今日の俺は心臓がいくつあっても足りない位なのかもしれない。  雄介の舌は唇から離れ、首筋を通り、胸の方へと向かうようだ。  それはやがて雄介の指先と同じように胸の突起へと触れてくる。 「ふぅっ! んん!」  と俺の口からは甘い声しか漏れて来ない。 「気持ちええねんやろ? 今日はホンマに気持ち良くなってええ日やからなぁ……誰も居てへんのやから、のんびりしよなぁ……」  そう言って雄介は俺の胸の突起を吸い上げる。 「ぁあ!」  その吸い上げで、再び俺のモノに何かが集まって来ているような気がする。 その瞬間腰までも跳ねたのだから。  そして胸の突起から雄介の唇が離れると、そこは濡れたままで外気へと触れ、そこだけがスースーとするのも今日は本当にヤバい位だ。 「ちょ、ゆ、雄……すけぇ……」  俺はいつも以上に甘えたような声で雄介を事を呼ぶ。 「ん? ……何?」  そう俺の事を見つめる雄介っていうのは、相変わらず優しい。  だからなのか、それとも今日はマンネリ化解消の為なのか、俺の方も変わった事がしたいと思ったからなのであろう。

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