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ー未知ー71

 そうだ。 急に俺の方は蕾の中の方へと違和感を感じ、そんな声を上げてしまっていたのだから。 「え? あ……ちょ、え? 急に……そこ……ぁ……」 「え? ココ慣らさないとココに俺のは挿れられへんやろ? せやから、俺の方は普通に望のココに指入れておるだけなんやけどなぁ……」  確かに雄介の言う通り、雄介の方は普通に俺のソコに指を入れて俺の中を慣らしているだけとは言っているのだけど、これでは俺の方が雄介のモノを舐めるのに集中出来ない。 俺だってそれなりにこういう行為に関しては数をこなして来ているのだから、蕾の中に指を挿れられてしまったら弱いという意味だ。 「ほら、今日はまだココ慣らしておらんしなぁ……」 「た、確かに、そ、そうだけど……っ!」 「それとも、ココ慣らされるのは不満か? ほな、ココを擦ったら気持ちええのか?」  そう言って雄介の方は俺の言葉なんか完全無視な感じがする。 ホント、毎回雄介っていう人間はマイペースな感じがして仕方がない。  でも、そこがいいところであって、呆れてしまうところなのかもしれない。  俺がそう思っている間に、ローションがたっぷりと付いた指で蕾の入口部分を上下に擦り始める雄介。 「ちょ、え? ぁ……ん! それ、本気でダメだからぁ……!」  なんていうのか、ソコは激しい快感ではなく、こう柔らかな快感が訪れるところで、ほわほわな快感が俺の体を襲い始める。 本当にソコだけでも俺の方は気持ちよくて、既に雄介のモノを舐めることを忘れてしまっていた。 「ぁ……ん……はぁあ……」  本当に柔らかい気持ち良さに逆に自分の体が溶けてしまいそうな感覚にもなってきてしまう。 そして無意識だったのであろうか。 勝手に腰までも淫らに動き始めてしまったように思える。  前に後ろに横にと勝手に動き始めてしまう俺の腰。 「ん? 気持ちええ?」  そう本当に柔らかい気持ち良さにトドメというばかりに優しい声で問うて来る雄介。  だが俺の方はそういうことに関してはまだまだ素直に返事することは出来ず、枕に顔を埋めたい気持ちになるのだが、今俺の目の前にあるのは雄介のお腹だ。 ココに顔を埋めてもいいのだけど、雄介のお腹なのだから枕とは違うのだから。  しかし今の俺の任務というのは、雄介のモノを口に含んで雄介のことをイかせること。 だけど完全に今はあまりにも気持ち良すぎて俺自信が雄介のモノを咥えられないでいる。  普通だったら、「ココが気持ち良すぎて、俺のソコ咥えられないのか?」という言葉が来るんだろうが、やはり雄介の場合には違うのであろう。 寧ろ雄介は俺にそういう事をやらせたくない人間なのだから、俺の事だけを気持ち良くさせておいて、逆にそういう行為をやらせないという行動なのかもしれない。

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