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ー未知ー76

「え? あ、ああ……」  今日の雄介っていうのは、さっきから俺に向けて切なそうな表情をしているのは気のせいであろうか。 いや気のせいではないのかもしれない。 笑顔ではあるのだけど瞳の奥では本当に切なそうな気持ちが出てしまっているくらいなのだから。  もうここからは雄介に任せようと思った俺は、雄介のことを見つめ、 「もう、俺の方は満足したから、じゃあ、今度は雄介が俺の事を気持ち良くしてくれよな?」 「ああ、分かったって……」  そう俺が言うと、雄介の方は今度本当に満足そうな笑みを浮かべているように思える。  雄介からしてみたら、俺が動く方が苦痛なのであろうか。 それだったら俺達の場合のは、別に俺が動く必要というのは無いのかもしれない。  確かにこういう行為というのは二人で楽しむべきことだとは思うのだけど、雄介は優しい性格なのだから、もしかしたら俺に動いてもらう方が嫌なのかもしれない。 俺の方も今までがある意味、雄介だけが動いていたのだから、雄介に動いて貰った方が楽なのは確かなことでもある。  一回イってしまった体というのは、再び自分のモノが復帰するまでに数十分以上は必要となる。 これが若い時ならばきっと好きな人の体を触ってれば直ぐにでも勃つのであろうが、もう俺達というのはいい歳になってきている。 だからイった直ぐにというのは勃つまでに時間が掛かるということだ。  そう考えると、さっき俺が雄介のを中に挿れようとしていた時には、まだ雄介のは勃ってなかったのかもしれない。  そういう意味でも雄介は俺のこと止めたのであろう。  そしてさっきまでは気持ちいい部分に触れてくれなかったものの、今は胸の突起を執拗以上に舐めている雄介。 「ん……ふっ! ぁあん!」  もう何年も雄介とは体を重ねて来ているのだから、俺の方だって、そこを口に含まれてしまえば、本当に弱い。 そして感じるところだ。  もう片方の胸の突起も、雄介は親指と人差し指を使って摘み上げる。 「ん、んん! ぁああああ! ちょ……」  腰の方も動いてしまうのだが、今は体全体で反応してしまっている俺。 「ふふ……今日の望は、めっちゃ、反応良くないか? やっぱ、望もそういう気持ちになっておったから、今日の望は反応がええんかな?」 「……え?」  あまり雄介が言わないような言葉に、俺の方は裏声を上げてしまっていた。  だけど本当に今の雄介っていうのは、俺がめちゃくちゃになるくらいに俺が弱いと思っている胸の突起を舐めてくる。 そして雄介は俺の両足を広げ両肩に乗せると、器用に中に指も挿れて来た。

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