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ー未知ー90
蕾の中で、ベチョベチョというのか、グチュグチュというのか、そして冷たいというのが特徴だ。
だけど男性というのは女性の体のように、こういう行為をしている時には体からそういった分泌液みたいなのは出てこないのだから、ローションというのは、それに似た人口で作った液体だ。 だからこういう行為には使用する。
皮膚にはヌルッとしたような感覚、容器の先端部分が中へと入って来る違和感。 そして中へと入って来る冷たい液体。
とりあえず嫌なのだけど、これをしないともっと痛い目に遭うのは俺なのだから、とりあえず今俺の方は耐えるしかない。
少しずつ中へとその液体が入って来る。
「もう、これくらいでええか?」
そう尋ねて来る雄介。
「え? あー、いいんじゃねぇのか?」
本当、俺の方はそういうところは分からないところだ。 そう俺の場合には全くもって雄介みたいな立場で人を抱いた事はないのだから。
「ほな、もう、挿れてええか?」
その雄介の言葉に俺の方は何でか雄介のことをチラリと見上げてしまっていた。
俺が気持ち的にチラリと雄介の方を見たのには、ちょっとした理由がある。
だって今まで話をしていたのに、雄介の方は未だに勃ってるのかをだ。
流石の俺はマジマジと見る事は出来ないのだけど、やはりそこは気になるところでもあったからなのかもしれない。
でも、とりあえず雄介の方は「挿れてもいいのか?」と聞いて来ているくらいなのだから、確かに雄介のムスコさんの方は準備万端なんであろうが、何だか今日はそこが気になってしまっていた俺。
「あー、って、雄介……? もう、挿れても大丈夫そうなのか?」
流石にストレートに聞けない俺は、なるべく言葉を選んで、雄介にも問うてみた。
「ん? どういう意味なん?」
あ、やっぱり。 雄介とはそういう人間でもある。
仕事の時とかっていうのは本当に真面目なくらいなのだけど、こうプライベートなると、どっか抜けてしまっているのが雄介の特徴だ。
きっと仕事の時は集中してたり、真面目にして来た分、プライベートではかなり力を抜いて来ている証拠でもあるのであろう。
そしてこうやってたまに雄介に言葉が伝わらない時もある。
これがわざとだったら、許さないところなのだが、本当に雄介の場合にはストレートに言わないと分かってくれない時があるのだから。
「あ、えーと……だな。 そのさ、中に挿れる準備出来てるのかな? ってな……」
その言葉で顎に手を当ててまで考えてくれる雄介。
雄介だって俺の事をもう十分過ぎるほど分かってくれているのだから、俺が口に出来ない言葉くらいは分かっていると思われるから、ちゃんと考えてくれているのであろう。
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