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ー未知ー98
そんな俺を見て、雄介の方は気付いたのか、気持ち的に微笑んだように思った瞬間、先程よりも腰が動かされ縦横無尽に今度は動き始めるのだ。
「やぁあん! はぁん! ん、んん!」
俺の方は顔だけを天井へと向けながら、声を上げる。
本当に雄介の動きというのは優しさが籠っていて気持ちがいい。
確かに人間なのだから、こういう行為に関して気持ちいいのは体で分かっているのだけど、俺の方はもう長年雄介とは恋人としてやって来たのだから、余計になのかもしれない。
本当に雄介の場合には優しく丁寧で、きっと普段の生活というのが、こういう行為にも現れるのであろう。
確かに雄介の場合はプライベートだと、ふざけているイメージしかないものの、仕事となると、優しくて丁寧な所があるのだから。
そしてもっと言うと、我慢出来るところが雄介のいい所なのかもしれない。
本当に俺の事しか考えてくれていないような動きに、俺の方は安心出来るのだから。
「やぁん! ぁあん! ソコっ!」
どうやら俺の方は中にある気持ちいいポイントに当たったようで、先程よりも高い声が上がる。 そして思わず雄介の肩に置いておいた手に力が入ってしまったようだ。
「……っ!」
力が入ってしまったからなのか、雄介の顔が一瞬歪んでしまったようにも思える。
「あ、ゴメン……」
俺にしては珍しく、雄介に向かった素直に謝ったようにも思えるのだ。
「あ、ああ……大丈夫やって……ちょっとは痛かったけど……望にくらべたらなぁ……」
「……へ?」
その雄介の言葉に思わず小さな声だったのだけど、裏声を上げてしまっていた俺。
そうそう、今の雄介の言葉は「どういう意味で?!」と聞きたかったかのように言ってしまっていたのだから。
「あ、そうな……あー、スマン……相変わらず、言葉足らずな俺でスマンな……」
そこで一旦言葉を止めると雄介の方は、
「ほらな、こういう行為って、望の方が痛いやろ? だって、望の場合、未だに挿れる時とか痛そうな顔するやんか……」
「あ……」
その雄介の言葉にこっちの方が顔が真っ赤になりそうだ。
今まで俺が顔を真っ赤にしたのは、本当に色々な意味が込められている。
当然恥ずかしかったっていうのが一番上に来ているのだけど、雄介がそこまで思っていたということか、そこまで考えていなかった俺とか、色々な意味で本当に俺は雄介には勝てないような気もして来る。
一瞬項垂れた俺だったのだけど、だけど雄介っていう人物像は俺からしてみたら、仕事上でのパートナーでもあるし、恋人同士でのパートナーでもあるし、本当に俺が勝てなくてもいいのかもしれない。 それと同時に頼り甲斐のあるパートナーにもなったのだから。
そう思ったら、体から力が抜けたような気がするのは気のせいであろうか。
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