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ー未知ー103

 俺からしてみたら、もう雄介のことはそこまで信用しているということだ。  気付いた時には俺の方はぼんやりとする目で天井を眺めていた。 そこで感じたのは、誰かに俺の体を拭かれているという感覚だった。  流石に雄介以外の人物ではないのだけど。  しかし雄介の拭き方というのは丁寧だ。 軽く拭いている感じはするもののしっかりと力は入っているのか汚れた体はしっかりと拭き取られている感じがする。  男性というのは割と荒っぽい感じで拭く人がいるのであろうが、本当に雄介の場合にはそんな事はない。  そして全身を濡れたタオルで拭き終えると、 「体動かせるようになったか?」  そう心配そうに聞いて来る雄介。 「え? あ、ああ……ちょっとまだかな?」 「ほなら、体動かせるようになったら言うて……今日は、中に出してもうたからなぁ……中洗わないと気持ち悪いやろ?」 「あ……」  確かにそうだ。  ホント、中に出すとこういう所がめんどくさい。  ゴム付けてやれば直ぐに寝れるのだけど、こういう行為に夢中になってるとついつい忘れてしまう。  なら体が回復するまでもう暫くゆっくりしていた方がいいだろう。  そんな風に思いながら、俺の方は天井を見上げて居ると、 「望は、ホンマに俺なんかでええんか?」  そう心配そうな不安そうな雄介の声が聞こえて来る。  何でそんなに暗くて自分を卑下するような感じで聞いて来るのであろうか。  俺の方はこんなにも雄介の事が好きなのに、俺は雄介の事を不安にさせるようなことをしてしまっているのであろうか。  それに真剣な声で聞いてきているのだから、俺の方もそれに答えるべき、真剣に答えないとならないだろう。  俺の方は雄介の言葉に少し考えて、 「寧ろ、俺の方は雄介じゃないとダメなんだけどなぁ……?」  語尾が上がってしまったということは、寧ろ俺の方が自信がなかったのかもしれない。  だけど本当に俺の方は雄介の事が好きなのはずっとずっと変わりない。 寧ろ、本当に俺の方が、雄介は俺でいいのか? と聞きたいくらいなのだから。 「……寧ろ、雄介の方は俺なんかとでいいのかよ」 「そ、そこはっ! めっちゃ、いいに決まっておるやろっ! そうじゃなきゃ、医者になったりせんかったし、島で一緒に生活もせぇへんかったしっ!」  そう俺に向かって真剣に言うところを見ると、本気なのであろうっていうのは伝わって来る。  そこに俺の方は安心したような息を吐くと、 「……だよな。 逆に俺の方は雄介に何もしてやれてないのに、本当に俺なんかでいいのかな? って思うんだけど……」 「俺は逆に、そんな望の事が好きになったっていうんかな?」 「……はぁ!?」

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