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ー未知ー136
俺が急に考え込み始めてしまったのだから、雄介がそんな俺のことが気になったのか、
「なぁ、急に考え込んでもうて、どないしたん? やっぱ、流石にもうヤる気にはならへんのか?」
「え? あ、ああ……いや、そこは、違うんだけどさ……」
そこのところはキッパリと否定し、話を続ける俺。
「いやさ……今、俺達は寝る時に地下室で寝てるだろう? だけどさ、さっきお前が言ってたじゃねぇか……地下室で玩具とか使ってってさ。 それで、思い出したんだよ。 地下室にある道具って、前と変わらない感じなんじゃねぇのかな? ってな」
「あ、ぁあ! そう言われてみれば、そうやんなぁ……」
雄介の方もそれを考えてくれているようで、雄介の方も視線を天井へと向ける。
「あ! まぁ……朔望達もやっぱ年頃なんやし、ただただ使えるようにしとるだけなんじゃないんかなぁ?」
「あ! そういうことか!!」
その雄介の言葉に変に納得してしまう俺。 そう雄介のその言葉に思わず手を叩いてしまっていたのだから。
「それに、朔望達にも彼女とか出来たら、やっぱ、使うやろしな?」
「あ、え? あ、あー! 確かにそうだよな」
雄介の言葉に一瞬俺の方は、その雄介が言っていた『彼女』という言葉に戸惑ったのだけど、普通に考えれば、朔望達には彼女が出来てもおかしくはないのだから。 ただ俺達が朔望の相手が歩夢だというのを知ってるということなだけだ。 その雄介の言葉に納得する。
「ほな、今日は玩具使ってもええ?」
そう雄介は俺に甘えたように言って来たかと思えば、俺の体を抱き締めて来る。 そして丁度心臓のところへと耳を当てて来る。 そう俺の鼓動を聞くかのようにだ。
「あ、えー……あーと……いいかな?」
そこは未だに素直に応える事が出来ないところなのか、俺の方は完全に雄介からは視線を逸らし答える。
「ほな、そうしよー!」
それを言いながら雄介はその場へと立ち上がる。 急に立ち上がった雄介に一瞬吃驚した俺だったのだが、きっと明日の為に自分に気合いを入れたのと、やはりこれからの行動に気合いを入れたのであろう。
確かに今の雄介は空元気状態なのかもしれない。 だって明日という日が迫って来てしまっているのだから。
雄介からしてみたら苦手意識のある美里と真剣に話をしなければならない。 だから雄介は俺を求めてるのかもしれない。
なら俺はそれに答えるまでだ。
だからなのか俺の方もその場へと立ち上がると、雄介の後についてお風呂場を後にするのだった。
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