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ー閃光ー149
それから俺は自分のシートベルトを締め、家に向けて車を走らせた。
「あー、そうだ……和也さ、まだ今日は時間あんだろ? ならさ、ちょっと裕実にも連絡しといてくれねぇ? どうせなら遠回りして帰りたいからさ……」
一瞬、和也はバックミラー越しに俺の言葉に首を傾げたが、すぐにその意味を理解したようだった。
「ああ! そういうことな……! 望の実家の方を回って今日は帰るってことでいいんだよな?」
「そういうことー! さすが和也……そういうところすぐに分かってくれて助かるぜ」
本当に俺は、和也に対してだいぶ素直に話すようになってきている気がする。
だけど、本当に和也は俺の一番の理解者なのかもしれない。むしろ、和也の場合、昔俺のことが好きだったからこそ、俺のことを一番理解してくれているのかもしれない。
それに、今日は和也が雄介のことを一日中外に連れ出して、思い出の場所を回ってくれたという話を聞いた。それなら俺も協力した方がいいと思ったのだ。
雄介と一緒だと、俺の仕事が終わってから向かうのは大抵、俺の実家の方だった。だから、とりあえず今日はそっちの方向へ車を向けることにした。
今の家は病院を出て右側へ向かうのだが、実家の方は逆で左側へ曲がる。
俺の車は左ハンドルだから、いつも雄介は助手席の右側に座っていた記憶がある。
だいぶ暗くなってきた道を街灯がぼんやりと照らし、車のヘッドライトの光も手伝って周囲がかろうじて明るく見える。
その光を頼りに、俺は車を走らせた。
病院の駐車場を出てから五分ほど走ると、少し広い幹線道路に出る。この道は普段あまり混まないが、事故や検問があると渋滞することもある。
以前、急いで帰宅しようとしているときに事故渋滞に引っかかり、イライラした記憶もある。
そして今日も何かの原因で渋滞しているようで、車がなかなか進まなかった。
「まったくー、この道ってこんなに混んだっけ?」
渋滞で動けないイライラからか、俺は背もたれに力強く寄り掛かった。
「俺はあんまりこの道使わなかったけど……確か、一度、望と雄介が前日に喧嘩してた時だっけかなぁ? 反対車線で、雄介が事故車の中の救助者を助けてた現場を見たような記憶があるんだけど……」
「あ……」
そう言われてみれば確かにそうだ。
あの頃、雄介はまだレスキュー隊員になりたてだった気がする。
その日は前日に雄介と喧嘩していたのだが、事故現場で救助者を助けている雄介を和也に教えられて見に行った。その後、裕実と一緒にその現場に向かったことを思い出した。
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