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ー閃光ー162

 本当、和也には色々と教わってきているような気がする。  俺の性格上、そんなにコミュニケーションっていうのは苦手だったからなのか、人生の中でそんなに人と関わってこなかったのだから。  寧ろ、小学校、中学校、高校に大学と、勉強に明け暮れていた人生を送ってきたのだから。 父親が医者っていうだけで、俺は医者になるのもあるのだけど、常に学校では一番でいなければならないみたいな使命感があったからなのか、もしかしたら無意識のうちに学校に居たメンバーはライバル視していたから友達を作ろうとも思わなかったのかもしれない。  だけど俺の中では別に友達を作ろうなんてことも思ってなかったからなのか、それとも俺自身が周りの人間に向かって無意識のうちに『近寄るなオーラ』を出していたのかもしれない。  だけど和也だけは違った。  きっと俺的には『近寄るなオーラ』を出していたのかもしれないのだけど、和也の場合には全くもってそんなことも関係なく、気付いたら、俺の近くにずっと居て、仕事が終わった後も一緒に飲んだり食べに行ったりしていたのだ。  今まで全くもってそんなことに気付いてなかったのだが、本当にそういうところ和也の凄いところなんだと思う。  そういう行動力みたいなところがあるから、まだ全然知り合いくらいだった雄介の家にも行けたのであろう。そして俺のことについて話すことができたのかもしれない。 「……で、その後は、雄介から望に電話はあったんだろ? まぁ、次の日には雄介は笑顔で望の所に迎えに来てたもんなぁ……」  そう笑顔で和也に言われて、 「ああ、まぁ、確かに、そうだったな……」  と俺の方も笑顔で答える。  今まで和也って気持ち的に鬱陶しい奴と思っていたけど、今になってよく考えると、和也ってこんなにも俺の為に動いていてくれたんだと思い、和也に向けて笑顔を向けたのだった。  きっと和也のことだから、そんな俺に気付いてくれているだろう。  思い出話に花を咲かせるのもいいのだが、俺にはまだ明日仕事がある。  今日の話はそこまでにしといて、 「そろそろ、寝てもいいかな?」  と俺の方は少し遠慮がちに聞いてみるのだ。 「え? あ、そうだったな……望にはまだ明日仕事があるんだもんなぁ……」  そう言ってくれる和也。だが急に次の瞬間、俺の方に再び話を振ってくるのだ。 「なぁ、今望と一緒にいる看護師って、どんな感じの人なんだ?」 「……へ?」  急にそんなことを聞かれて、思わず声を裏返してしまった俺。  ある意味、色々な意味で声を裏返してしまっていたのだから。

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