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第2話①※

ライブ終了後のチェキ会 ヒロくん、なんだか今日色っぽいねってファンから言われた時はヒヤッとした。 ダンスレッスン後に汗を拭いているとメッセージが届いた。 レッスンで汗を流した靴下を洗濯せずにそのまま履いてこい? 偶に変な注文が入る時はある。これは中々に変態的だ。ゲェ〜しかも対面希望で身体を売るのかよ 「あぁ最高だよぉ。ヒロきゅん」 目の前で俺の靴下をジップロックに入れ袋の上から頬擦りしているのは今回のお客さん。 大手レコード会社の役員らしい。 普段なら絶対嫌だけど今回は別だ。 媚び売ってればメジャーデビューもワンチャンあるんじゃないかと気合が入る。 そんな事を知ってか知らずかおじさんは要望を言っていく。 「きっとヒロきゅんのお足もおいしーんだろうなぁ」 「食べたいなぁーーヒロきゅんのお足が食べたい!」 俺は片足をおじさんに差し出す。 今日イチのテンションでのいっただっきまーす!が防音の個室に響き渡る。たぶん漏れているとおもう。 部屋に着いてからシャワーをしたのでふわふわのバスローブから素足を曝け出すのは少し変な気持ちになってしまう。 ふくらはぎに頬ずりされて気持ち悪い。 でも我慢 ぶっとい舌で足の指舐められて気持ち悪い。 我慢。 だって我慢の先にはメジャーデビューがあるかもしれないから。

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