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「っふ、まさかそれで睨んでるつもりじゃないよね、咲良。目が潤んでいて、今にも入れて欲しそうだ」 「ッんな、わけ・・・、っん・・・ッ」  くぷっと亀頭が埋まるかと思えばずるっと滑り、閉じた穴に先走りをまとった亀頭をひたすら塗り付けられる。  次こそは入れるんじゃないか、という期待が何度も裏切られ、下腹部が熱くてひたすらじんじんしていた。 「っは、・・・ぁ、・・ぁ、ぅ・・・、」  入るか入らないかぎりぎりのところで、ひくひくとした窪みの上をぬちぬちと滑るのだ。  正直、もう、入れて欲しい。腹の奥が疼いて仕方無い。  でも、駄目だ。ねだるなんて、駄目だ。俺は、朝日がーー、 「・・ほら、入れてって言ってごらん。たったの三文字だ。入・れ・て、って」 「は・・・、ぁ・・ッ、あ・・・、ッ」  那智の言葉は、甘ったるい囁きの様だった。その言葉さえ言えば、凄く気持ち良くなれる、思い切り突いてもらえる、ぐちゃぐちゃにしてもらえる、  今も尚、股の奥をくちゅくちゅと粘膜に撫でられる甘い誘惑に、俺は耐えることができなかった。  駄目だと思いながらも、俺は那智に誘導されるかのようにその言葉を発してしまった。 「・・い、・・い、れ・・・、て・・ーーっぁ、ぁッッ、」  ーー瞬間、目の前がチカチカし、無数の火花が散った。  ずちゅっと一気に奥を突かれると、宙に揺れている性器から白濁の液体が弾けた。  焦らされていた分いつもの何倍も気持ち良く、声が止まらない。やばい、やばい、気持ちいい。もっと、もっと、 「っあ・・・ッ、ぁ・・、あ・・・、ひ・・ぁ、ッ」 「・・ああ、気持ちいいね、咲良。なあ、言って良かっただろう?」  ずっと腰が痙攣し、相変わらず目の前はチカチカとしていた。  那智の言葉は、全く聞こえなかった。何を言われているのか分からなく、ただ、気持ちいいしかなかった。 「や・・、っやだ、・・ぁ・・、き、・・・もち、・・ぃの、とま・・んな・・・っ」 「やだ、じゃないだろう。こんなに腰を揺らして」  掴まれている太ももの裏をさらにぐっと開かれると、那智はずりゅっと腰を密着させ、さらに奥を責めたてるのだ。  ずんっ、ずんっ、と奥の凝りごと突かれると、もう、限界だった。 「ぁ、ッ・・、な、・・ち、せん、・・ぱ・・ッ、も・・、や・・、ぁッ」 「っ、気持ちいいね、咲良。凄く可愛いよ。・・いいよ、イってごらん」  那智の腰の動きが一層激しくなると、中が一気に熱くなったと同時に、那智の性器も弾けるのだ。  中がずっと熱くてたまらない俺は、那智の服をぎゅううと掴むと、そんな俺を那智は抱き締め、労るように優しく頭を撫でるのだ。  そして疲れからか体の力が一気に抜け、次第にうとうとしてきた俺は、何度も達した気持ち良さと、那智の体温のあまりの心地良さに静かに目を閉じた。

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