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13※
「朝日ー」
「椎名、どうした?」
俺と朝日がいるクラスの委員長である椎名。最近何かと生徒会室に押しかけてきては朝日に絡んでいる奴。
「このソフト、使い方教えてくれない?」
「ああ、これはな、こうやって・・・」
椎名からマウスを取ると、朝日はテキパキと操作をするのだ。それを隣で見ていた椎名はすごーい!と声を上げた。
「しかも早い!」
「いや、別に普通だろ」
「朝日ってやっぱ頭いいね。俺の家にも朝日欲しいなー」
「何言ってんだよ。お前だって頭いいだろ」
「そういうこと言って、俺を喜ばせる天才だね朝日って」
ぎゅうっと朝日に背後から抱き着いた椎名は
「あれ、朝日ちょっと太った?腹に肉付いてない?」
と朝日の腹をシャツの上から揉むのだ。
「っちょ、どこ触って・・・ッ」
「えー?どこって、お腹だよお腹。朝日に付いた肉チェックしてあげてんじゃん」
「おい、やめ・・っ」
「えー、なになに?よく聞こえなーーーっぐぇ・・ッ」
首の襟部分を後ろから思い切り引くと、椎名は一瞬息が出来なくなったようだった。
げほげほと軽く咳をした後に、背後にいる俺を涙目で睨むのだ。
「ッにすんの咲良・・・!」
「お前、調子に乗るのもいい加減にしろ。遊んでるなら追い出すぞ」
「えー、ただの戯れじゃん。副会長サンって独占欲強いんだね?」
「お前・・・」
すると立ち上がった朝日は、睨み合っている俺と椎名を見て深いため息を付くのだ。
「・・おい椎名、俺だって暇じゃないんだ。さっさと続きやるぞ」
「はーい。・・・じゃ、そういうことで」
椎名はちらっと俺を見やるとふっと鼻で笑い、朝日の元へ戻って行った。
相変わらず二人の距離は近い。二人、というか椎名が朝日にぐいぐい距離を詰めているのだ。
椎名はおそらく、朝日のことが好きなんだろう。しかも先程からぴったりと朝日にくっつきながら横目でちらちらと俺を見てはにやっと口角を上げている。
「あ、あいつ・・・」
そしてそんな椎名にムカついている俺に「咲良くん」と類の声が飛んでくるのだ。
悔しそうにしている俺を見兼ねてか、こっちにおいでと手招きするのだ。
どうせ朝日も近くにいる。何かされれば朝日が飛んできてくれるだろうと、類と那智がいるソファへ向かった。
「・・・なんですか」
三人がけのソファに間隔を空けて横並びで座っている二人の前に距離を取って立つと、立ち上がった類にぐいっと手を引かれるのだ。
突然のことで受け身が取れない俺は、そのままぼふっとソファに仰向けに倒れてしまう。
すると黒い影が俺を覆った。目を開けると目の前には類。ギシッとソファが沈み、俺と目が合うとにこっと微笑むのだ。
「ッな・・!」
「冷たいなあ、寂しそうだったから呼んであげたのに」
「咲良、朝日を取られて寂しいんだろう?俺達が相手をしてあげよう」
朝日だって嫉妬してくれるかもしれないよ、と俺の両手を頭の上で束ねる那智は囁くのだ。
いや、何を言っているんだ。ソファの背もたれのせいで隠れてしまっているのだから嫉妬も何もないだろう。そもそも頼んだ覚えはない。
「っ離・・・ッんぅ、」
口を開けた瞬間、類の筋張った指がするっと入ってくるのだ。
舌の上を指の腹で円を書くよう粘膜と共に撫でられると、ぐちゅぐちゅと音が鳴った。
「・・ッ、ぅぅ、ふぅ・・・ッ、」
「わ、もう涙目なの?可愛い~。やっぱ口の中弱いよねえ、咲良ちゃん」
「・・那智、ちゃんと押さえててよ?暴れられたら速攻で朝日くん飛んでくるからね」
「ああ、もちろんだ。せっかく捕まえたんだ、逃がすわけないだろう」
舌を撫でられていると曲がっている指の関節がごりっと顎の上に当たってしまう。思わず「ぁ」と声が漏れると、類と那智は互いに顔を見合わせにやっと笑うのだ。
「顎上もきもちいーねえ?ほら、もっとぐりぐりしたげる」
「咲良が弱いのは口の中だけではないだろう?ほら、ここもこんなに尖らせて・・・」
指の先で顎の上をかき回され、那智は俺の両手を器用に片手で押さえると、いつの間にかシャツに透けていた突起をきゅっと摘むのだ。そのままこりこりと捏ねられ、押さえ付けられている体が小さく跳ね上がってしまう。
「っぁ、・・ひ・・ぅ、ぁ・・・、ぁ・・・ッ」
開きっぱなしの口の端からつーっと涎が溢れ、それを類は舐めとると、あはっと笑うのだ。
「すっかり大人しくなっちゃったねえ。可愛く喘いで、気持ちよさそう」
「そのまま身をゆだねているといい。気持ちいいことしかないから、何も怖いことはないからね」
じんじんと口の中が痺れ、胸の先が熱くなる。するとその熱が下腹部に直結し、いつの間にか腫れ上がっていたのだ。
やばい。こいつらに気付かれでもしたらーー
「・・・咲良ちゃん。さっきからここ、太ももに擦り付けてさ、誘ってんの?」
「ーーひぁッッ」
熱を発散させたくていつの間にか密着していた類の太ももに擦り付けていたようだ。
類の熱い手の平でテント張った下腹部を衣類越しに揉まれると、熱持った腰はそれだけでびくっと浮いてしまうのだ。
「っぁ・・・、ぁ・・・ッ」
「・・・咲良、今軽くイったんじゃないか?」
「うん、体びくびくしてる。ズボンもちょっと湿ってるし」
すると、類はでもな~と俺の顔を見ながらにやついている口元を抑えるのだ。
「・・ね、この中、確認しないと分かんなくない?」
「ああ、そうだね。類、押さえてるからそっちは頼むよ」
ーー脱がされる。
そう思った俺は咄嗟に声を振り絞った。
「っ、朝日、・・ッ!助けーー」
「・・残念だね、咲良。朝日は椎名と出て行ってしまったようだよ」
「しかもなーんか二人でお泊まりするとか言ってたよ?咲良ちゃん差し置いて酷いよねえ」
「・・ッな!」
確かに、こんなに騒いでおきながら朝日が飛んでこないのは変だとは思っていた。いつの間にか椎名に連れ出されていたのか。
朝日が、姿が見えなくなった俺の存在を気にすることなく椎名を取ったこと、そして朝日が助けてくれない悲しさから目に涙が溜まってきている俺を見た類は、何か思い付いたかのようにあ、と呟くのだ。
なんだか、嫌な予感しかしないが。
「・・ね、那智。俺達もさ、お持ち帰り、しちゃう?こんな機会めったにないしさ」
「ああ、俺もそう言おうとしていたところだ。いつもは朝日のガードが硬くて手が出せないからな」
「ね。・・・まあ、その前に、」
腰を浮かせられたと思えば、シミをにじませていたズボンとパンツをずるっと剥かれてしまうのだ。
「大丈夫、咲良ちゃんの相手は俺達がしてあげるからさ」
「こんなに可愛い恋人を置いて行くなんて薄情な奴だ。朝日より可愛がってあげるからね、咲良」
ぴんっと反り立ち先が濡れている性器をまじまじと見て目を細める二人は、本当に性格が悪い。
俺は現実から目を背けるようにぎゅっと目を瞑った。
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