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※※※ 「咲良って酷いよね。俺がどんな目で咲良を見てるかなんて知ってるくせに、そうやって煽ってくるんだもん」  頭が働かなく、体にあまり力が入らない。  酒にめっぽう弱いらしい俺の抵抗も虚しく、あっという間に服を全て脱がされてしまった。 「·····あ、やだ·····、」  部屋の照明に体を照らされ、何もかもが丸見えだった。酒が入っているのに下腹部は熱を持ちかけていて、胸の突起も淡く色付いてはぴんっと反り立っていた。  椎名に見られまいと身をよじると駄目だよ、と手を掴まれるのだ。俺はあまりの恥ずかしさに目頭が熱くなり、やめて欲しいと訴えるように椎名を見つめた。 「っし、·····ぃな··········」 「泣いても駄目。ちゃんと見せてよ。可愛い体してんだからさ」 「咲良、こっち来て」  ベッドに仰向けに寝る椎名に手をぐいっと引かれると、ぼふっと上に倒れてしまった。体を起こそうと脇に手を付くと、手首をパシっと掴まれてしまうのだ。 「っえ·······」 「そのまま動かないでね」 「·····なんで、ーーぁっ」  両手できゅっと小さな突起をつままれると、くにくにと指の腹で擦られるのだ。びくっと腰が震えると椎名は感度いいね、と笑った。 「ーーぃ"·····ッ」  ぐりっと指先で揉まれ、びりっとした痛みが先端に走った。思わず目に涙が浮かぶが、そんな俺に構わずぐりぐりとつねるように揉むのだ。  痛い。乳首が痺れ、まるで電気が走っているようだった。 「っぅ、·····う、··········っ」 「·····どう?咲良。気持ちいい?」  何を言っているんだこいつは。こんなのが気持ちいいわけないだろう、と言おうとした時だった。  つねるように捏ねられて麻痺しかけている先端が、どんどん熱くなってくるのだ。 「あ········ッ、ぅ··········、や·········っ」 「いい声出てきたね。もっと可愛い声聞かせてよ、咲良」  未だ強く揉まれていてびりびりとしているはずなのに、その痺れが先端に集中してどくどくと脈打っていた。  つい先程まで泣くほど痛かったのに、椎名の弄り方のせいだろうか、弄られれば弄られるほど腰ががくがくと震え、体を支えている腕が辛くなってきてしまった。 「ぁ·····ッ、しい、な··········、ぁ··········っ」 「ん、おいで、咲良」  しがみつくようにぎゅうっと椎名に抱き着くと、意地悪してごめんね、と頭を撫でられるのだ。  酒が抜けていなく未だ冴えない頭で優しく頭を撫でられると、なぜだかひどく安心した。甘えるように肩に顔を埋めると、 「まだ終わってないからね?」 と、椎名の声が耳をくすぐるのだ。  え、と聞き返そうとした時には下腹部に手を伸ばされ、竿をするっと撫でられてしまうのだ。 「ーーひ、·····ぅ·····ッ」 「わ、こんなに先走り漏らしてえっろいね、咲良」  椎名の背に回した腕にぎゅっと力が入る。くちくちと先端をほぐされ、あっという間に熱が込み上げてきてしまうのだ。 「·····咲良、まだイっちゃ駄目だよ」 「ーーッ、ぁっ」  手をぱっと離されると、先走りをたっぷりとまとった指先で割れ目をなぞられるのだ。それだけでびくん、と下腹部が跳ねてしまう。  椎名は揺れる腰に手を回し、濡れた指先を肉壁をかき分けて奥へと進めてくる。俺はそんな椎名にしがみつくしかなかった。

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