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 太ももの裏側を広げられながら腰を打ち付けられると、じわじわと腹の奥が熱くなってきてしまう。 「········那智いいなあ」 「ふ、類は指をくわえて見ているといい」  那智の言葉に類はむっと口を尖らせると、真下にいる俺と目が合った。  そして何か少し考えた後に「あ、そうだ」と呟くと、自身のベルトをカチャカチャと緩めるのだ。 「咲良ちゃん、ちょっと手ぇ貸してね」 「·····あ、··········ぇ··········、」  類は、押さえていた俺の手を自身の下腹部に持っていくと、俺の手ごと脈動している温かい性器を包むのだ。  ぎょっとする俺を見てふっと笑う類は、俺の手と共に熱い竿をしごき始めるのだ。  どくどくと振動する熱が指先まで伝わり、ちらっと見上げると類はふう、と息を吐いていて、頬をじんわりと赤く染め上げていた。 「あー、咲良ちゃんの手、気持ちー·····」  俺の手で、俺よりも大きな男が呼吸を荒くしている。思わずそんな類から目が離せずにいると、正面から咲良、と呼び掛けられるのだ。 「俺のことも忘れないで欲しいな。·····まさか、俺より類の方が好きなわけではないよね?」 「ーーっ、ぁ········ッッ」  腰を掴まれ、熱持った性器がずんっと奥にまで入ってくると背筋が跳ね、ぴくぴくと中が麻痺してしまうのだ。  そんな俺を見る那智は満足したように笑うと、ずりゅずりゅと内壁をかきわけながら奥まで突いてくるのだ。  那智に中を犯され、 ぐちゃぐちゃになっている俺を見る類は眉を寄せた。 「·····那智、せっかく咲良ちゃんとイチャついてたのに、邪魔しないでよ」 「ふ、手でするのは許してあげてるんだ。むしろ感謝して欲しいくらいだけどね」  那智は体を倒すと背に腕を回し、きつく抱き締めてくるのだ。  エラ張ったカリによって凝りが捉えられると中が震え、膨張した那智の性器を肉壁がきゅっと締め付けてしまう。 「ーーっぁ、そ·····れ、ふか·····、いぃ·····っ、せん·····ぱっ·····、」 「·····ああ、咲良はここが好きだよね」  押さえ付けられながら凝りを潰させると熱から逃れることができなく、片手を那智の背に回し、ぎゅっと服を掴んで耐えることしかできなかった。 「あ·····ッ、や·····ぁっ、·····まっ、て·····ッ」 「·····ん、ちゃんと掴まっているんだよ、咲良」  すると、俺の手を握りながらしごいている類がムカつくなあ、と息を吐くのだ。  余裕がないながらもちらっと横を見ると、類は先程よりも息が上がっているようだった。手から伝わってくる性器の脈が早くなっていることから、類の限界が近いことが分かった。  ねえ、と声が降ってくると、額に類の熱い息がかかるのだ。 「俺がイくとこ·····、見てて、咲良ちゃん」 「···········ぁ、」  頬に手を添えられ顔を横に向かされると、熱持った瞳の類と視線が重なった。  そんな類の熱っぽい瞳にどきっと心臓が高なった瞬間、類の手に包まれながらしごいていた性器がどくんと大きく脈打つと、どろっと重みのある液が顔に勢いよく弾くのだ。  驚いた俺は思わず目を閉じるが、口の端に付いた体液が口内に流れてくると、苦くてあまり美味しくはなかった。 「あー·····、ガンシャしちゃった。·····なんか、俺の付けてんの、えろいね」  満足したように笑う類の熱い手でくしゃっと髪を撫でられ、それがなんだか心地良かった。  すると腹の中に入っている肉に、凝りをずりゅっとえぐられるのだ。 「ーーひ、·······ぅ··········ッ」 「·····咲良、他の男の精液を付けて、そんなに嫉妬して欲しいのかな」 「っあ··········、ぁあ·····、ぅぁ·······っ」  固い先で奥底の凝り固まっている凝りをぐりぐりと捏ねられると、背筋がぶるっと震え、ぴんっと反り勃った性器がぴくぴくと揺れてしまう。 「ーーぁっ、む·····、り·····っ、いく、い·····く····っ、や·····、あ··········、ぁ·····ッッ」  瞬間、体が仰け反り内壁がびくんと震えると、那智の性器を絞りとるかのように性器を締め付けてしまうのだ。 「っ、咲良、締めすぎ·····。俺も、出すよ」  そして圧迫している性器が中で弾けると、熱い体液が奥に流れこんでくるのだ。  液があっという間に中を埋め尽くすと、那智は息を吐きながらずるっと性器を抜いた。すると栓を失った窪みから、白濁の液体がだらだらと漏れてしまった。 「ぁ·····、」  肩で呼吸をする俺を二人はじっと見下ろしていた。こんなあられもない姿を見られて顔が一気に熱くなり、慌てて膝を閉じた。  すると、足首を捕まれたと思えばぐいっと股を開かされるのだ。 「·····っや、なに··········、」  やめろと見上げると 「なに終わった気になってんの?」 と首を傾げる類の声が降ってくるのだ。 「浮気するほど溜まってたんでしょ?もう二度と他の男に目移りなんてできなくなるくらいシてあげるよ」 「まだへばらないで欲しいな。まだ今日は始まったばかりだろう?」  もう無理だからと抵抗する俺の手と足を掴み、暴れられないよう押さえつけられると、再び体を沈められてしまった。  途中から結城と弥生も来ると、結局朝方まで犯されることとなった。  先程優しく手当てをされた俺は、完全に油断してしまっていた。そして、今になってやっと気付いた。  ーーこいつらの闇を引き出してしまったのは、俺だということを。

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