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第8話
「飲み過ぎ!!!」
バチンと顔を平手打ちされた。
痛い。
びっくりして伊織を見ると、伊織は目に涙を溜めてこっちを睨んでいた。
初めて見る伊織の表情に、マズイと思う冷静な自分と、なんかゾクゾクすると思うぶっ壊れた自分がいる。
アルコールはなぜか後者を引き出してしまうらしい。
そこからの記憶は曖昧だけど、手早く会計をして、涙目で抗議する伊織を引きずってホテルに入ったところは朧げに記憶がある。
マジで最低である。
酔ってふらふらする中で見た伊織の身体は、白くて細くてスベスベで、同じ男とはとても信じられなかった。
最初こそ、抵抗していた伊織だったけど、数々の経験の中で開発されたのか、快感にめっぽう弱かった。
少し触っているうちに抵抗を忘れてグズグズになって縋り付く伊織が、アルコールを抜きにしてもめちゃくちゃ可愛かったことは、しっかりと覚えていた。
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