「うっあ、あああ！」 　臍の奥が収縮して、肉襞が晴明の陰茎に絡みつく。 　中イキしたまま、また限界が訪れて中でイク。トロトロと溢れ出した精液が腹の上で溜まっていき、やがて何も出なくなった。 「や、あ……ッ、気持ち……いい。晴明……っ、気持ちいい」 「……っ！」 　朝陽の快感を重視していた動きから一変して、己の快楽を追う動きへと変わる。 　悲鳴めいた朝陽の嬌声が響き渡り、晴明も朝陽の中に欲を放った。 「あ、れ……？」 　うなじを噛まれていない事に気がついた時に体勢を変えられた。 　これではヒートも収まらない。 　しかも出した筈なのに内部の陰茎も固さを保ったままだった。 「晴……明？」 　この手の嫌な予感は外れた試しがない。 　額に汗が滲む。 「噛んだら終わってしまうだろう？　このまま抜かずに三回は相手してくれるかい？　噛むかはその時考えるよ」 「抜かずに三回っ⁉︎」 「それくらいなら余裕でいけるよ。こんな極上の体を前にして、今いる番たちはよく我慢出来てるね」 「我慢出来てないから家出してんだよ俺は！」 　思わずツッコむ。 「その気持ちは分かるかも。運命だからなのか、単に朝陽の体の問題なのか、具合が良すぎるんだよ」 　三回で済めば良いけど、と続けられた不穏な言葉は聞かなかったフリをした。 　だが、すぐに律動を開始されて何も考えられなくなる。 「うあ、ァアア、ああっ、あ！」 「凄いね中。これじゃ皆んなクセになっても……っ、仕方ないな」 「晴明～っ、せ……いめい」 　名を呼ぶと口付けられた。 　咥内の性感帯までも舌で嬲られ、息さえ出来なくなる。 　その後で体の向きを変えられて、朝陽は片足だけ晴明の肩に乗せられると松葉崩しにされた。 「もう限界？」 　問いかけにゆっくりと首を振った。 「ちが……っ」 「違うの？　ふふ、さっきは嫌だって言ってたのにね？」 「ん……ッ、あ……やっあ、きも……ちいい。中、気持ち良い。晴明ッ、もっと……突いて」 「ふふ、それじゃ遠慮なく」 　次第に速度が増していき、朝陽の内腿が震えた。 「イク……っ、中ぁ、イクー！」 　ビクリ、と一際大きく朝陽の体が震えて丸まる。 　その間も容赦なく腰を打ちつけられた。 「イッてるっ、イッてるから……、ふ、あ、ああ！　止まってぇええ！」 「これで止まれる男が居たら見てみたいな」 　遠回しに言い分を却下され、晴明は朝陽の中を無茶苦茶に突き続ける。 「や、ああああ、あああ！」 　あまりにも大きすぎる快感に耐えきれずに、朝陽は叫ぶように喘いだ。 　腸壁が中にある晴明の陰茎を締め上げる。 　奥へ誘うように蠢く肉襞に、全てを持っていかれそうになり、晴明は初めて涼しげな表情を崩した。 「く……っ」 　最奥を突き上げた瞬間に欲を弾けさせ、そこからまた緩やかな動きで内部を擦り上げられる。 「ダメ、抜いて……っ、一回抜けっ……！」 「もう一度オレがイったらね」 　一旦休憩したかったが、それさえも許して貰えなかった。 「むりぃい！　ああ、あ、あ、ん。こんなん……、頭、変にっなるからぁあ！」 　暴れながら淫らに腰を振る朝陽に向かって上体を倒すと、晴明が口付ける。 「通常の時と今のギャップも、堪らなくなる要因の一つなのかな」 　独り言のように紡がれた晴明の言葉は朝陽には届いてなかった。 「アア、あっ、ぁ、ッ、ああー！」 　ずっと胎内が疼いて、朝陽は幾度となく中イキばかりさせられている。 「朝陽、もう限界かい？」 「ん、もう……イけないッ、もう、やだ。気持ちいいの……、もっ、要らない」 　生理的な涙の膜が張る瞳に晴明を映し出し、朝陽は懇願するように口にした。 「なら、オレと約束してくれるかい？」 　まだ晴明が内容を告げていないというのに、朝陽はコクコクと首を縦に振り続ける。 「ふ……ッ、あ、あ……ア。する、約束する。だから……、も、噛んでくれっ」 　それ以降はもう何も考えられなくなった。 　朝陽は晴明が求めるままに繰り返して何かを約束させられた。 　その記憶さえあやふやで何を言わされたのかも分からない。 　ただ晴明だけは満足そうに微笑んでいた。 　繋がったままうつ伏せに返されて背後から結腸を犯される。 　中で熱を放たれたのと同時にやっとうなじを噛まれた。