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第35話

俺の努力も虚しく、彼の口の中に俺のが放たれる。 ………ハァ。………!! パッと前を見るとどうしたら良いか分からず、固まっている百合斗くん。 急いで、吐き出させティッシュで顔を拭く。 「ごめんごめんごめん…。」 「………あ、いや全然むしろみたいな感じではあるんですけど……。」 顔射はないだろ……流石に……。 申し訳なさから、百合斗くんの目を見ることが出来ない。 「あはははっ」 俯いていると、百合斗くんの笑い声が聞こえる。 「なーに笑ってんの。」 「ん~?漱石さんかわい~な~って思って、」 覗き込まれながらそう言われ、顔が熱くなる。 可愛いなんて、言われた記憶があまりない為どう反応したら良いか分からず戸惑ってしまう。 こちらの様子を見ながら、ぷぷっとまだ笑っている百合斗くんを見て、戸惑いも消えいつもの調子に戻る。 「百合斗くんの方が可愛いよ。」 お互いの鼻がつきそうになる距離でそう言う。 どちらからともなく、キスをしお互いの熱が混じり合う。 先走りで溢れたそれを握り擦る。 「んあッ・・・漱石さ・・ン・・・・俺、またイッちゃう・・・・・ッ!!」 イッた後の、百合斗くんの顔は国宝級に可愛い。 大きな目に涙を浮かべ、息を整えようと必死になっている。 「漱石さん……や、やる?、の?」 彼は、俺のを見ながらそう言う。 「いいんだよ。無理しなくて。」 そう言うと、彼はなんだか悲しそうな顔をして俯く。 数十秒経った後に、ボソッと呟く。 「…違う。俺が、したい、から。」 俯いていても分かるくらいに、顔を赤くしながらそう言う。 …………………………。 俺、そろそろ我慢の限界かも。 心の中で、言ったつもりが声に出ていたようで、何?と言いたげな顔で百合斗くんは顔を上げる。 「ん?今、なんんッ!!」 至近距離で目が合う。 逸らすことも出来ず、ただただ見つめ合う。 「百合斗くん」 少し警戒するような顔をしながらこちらを見る。 「…なに?」 「ちゅーして。」 「んなッ!な、なななに??」 ずざざっ!と体を後ろに反らし顔を赤くしながらこちらを見る。 お願い。と目で訴える。 「え~、、ほんとにしないとだめ??」 「ん~。はやく~。」 30手前のおっさんがやるには、痛々しいが構わない。 目を瞑り、百合斗くんからのキスを待つ。 うーん。と唸り声が聞こえ、数秒後にちゅっと小鳥のようなキスをされる。 可愛いけど、足りない。 今度は、自分からキスをする。 軽いキスからどんどん深いものを。 徐に開いた口の中に舌を入れ込み、逃げる舌先を追いかける。

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