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第20話 新生活3 ヒロキside

 コレ以上無いというほど、センリは真面目な顔で話し始めた。  結婚前と結婚後とでは、センリの中で自分の家族ヒロキに対する、責任感が生まれたのは確からしい。 「ええっと、ヒロキさん… オレたちが結婚前に、元婚約者と婚約解消をする時に、オレがヒロキを妊娠させたからだと… 相手の親を説得したと言ったのを… 覚えているか?」 「うん、覚えているよ、センリ君」  うんうん… と、ヒロキはうなずいた。 「親父が今日、共同事業のコトで先方と会ったらしくて… その時に…」  話の途中で、センリがヒロキに話すのをためらい出した。 「その時に?」  自分の膝の上に置いたセンリの大きな手を、横からヒロキがギュッ… と握ると…  センリからもギュッ… と握り返された。 「オレたちの子供は順調かと… たずねられて困ったと親父が… それで早く実際に子供を作れって…」  眉間に深いシワを寄せ、センリは苦しそうな顔をする。 「ああ、確かに全部ウソだとお義父さんも、相手方も面目潰れるよな…」 <番になった時に、トイレでセンリに中出しされたけど… 結局僕の体調が悪くなって、子供が出来ない薬を医師に投与されたから、そこで妊娠の可能性も無くなったワケだし… うう~ん…>  センリはヒロキを番にしたら…  即刻、妊娠させる気でいたらしい。 「本当にゴメン!! オレは考え無しで、あんな風にヒロキの身体を壊すようなコトして… 正直、子供なんて… また、ヒロキの身体を壊しそうでっ…! 怖くて子作りなんて出来ないよ!」  責任感ダケではなく、センリの中で何かが目覚めたらしく…  ヒロキが初めて見る顔を見せた。 「センリ… そんなに怯えなくても大丈夫だよ、先生にそのコトを聞いたら、1番難しい期間は無事に越えたから、僕の身体は安定していると言われたしね」 <ああ… そんな風にセンリは1人で、思い詰めてしまっていたんだ? 聞くまで気付かなかったよ>  見かけによらず可愛いい年下の夫を慰めたくて、ヒロキはセンリの逞しい膝に乗り、クビに手を回して抱き締めた。  「だけどさぁ…」  膝から落ちないように、センリはヒロキの腰を抱いて支える。 「僕が一番気になるのは、出産に不向きな身体の男性オメガは、早めに子供を産んだ方が良いというコトだよ」  ヒロキは自分のパジャマのボタンを、プチプチと上から順番に外して行く。  「ええ? でも…」  不安そうにセンリの瞳が揺れたが…  だが、ヒロキがパジャマの上着を脱ぐと、赤く尖った乳首から目が離せない様子だ。 「僕は早く子供が欲しいよ? せっかくセンリと恋愛結婚したし、どうせなら愛する人の子供は欲しいし?」 <準備万端なんだけどなぁ?>  身体が不調の時は、センリのためにオメガフェロモンを拡散させないローションを、常に身体に塗っていたけれど…  今夜はセックス解禁日だからと、ヒロキはローションも塗らず、抑制剤も飲んでいなかった。  つまり、センリに向けて誘惑フェロモン大放出中だ。 <ほらほら、センリ? 僕のフェロモン良い感じだろ? 今すぐ貪られても良いんだぞぉ? んんん~っ?> 「う゛う゛っ! ヒロキ…っ! ダメだよ…オレ、本当に今夜は我慢出来ないっ…!!」  ガチガチに硬くなったセンリの性器が…  パジャマ越しにヒロキのお尻の蜜壺(みつつぼ)へ向けて、グリグリと主張していた。 「でも… センリ君は僕のコレ欲しくないのぉ?」  以前はセンリが嫌っていた、男性オメガのペニスを、ヒロキは下着無しのパジャマのパンツから引き出して見せた。 「クソッ…!! ヒロキの、めちゃくちゃ欲しいよぉ―――っ!!!」 「わわわぁっ…!」  大声で叫びながらセンリはベッドにヒロキを押し倒し、乱暴にパジャマを足から引き抜くと、見せつけられた華奢なペニスに貪りついた。

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