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ロールキャベツ系僕
八千代の家に着いた僕は、フードを被ったままいじけてやった。
「場野、結人がいじけてるぞ。どうすんだ」
朔が八千代に詰問する。八千代は面倒くさそうな顔をして、僕のフードを無理やり脱がせた。
「お前、何拗ねてんの?」
「····拗ねてないもん」
「ったく、口尖らせて何言ってんだ。ハムスターみてぇになってんぞ。ほら、言えよ」
「····ぁゎなかったんでしょ」
「あ?」
「どうせ、ちんちくりんで女顔の僕には、こんなカッコイイ髪型似合わなかったんでしょ!? だからフード被せたんでしょ? もういいもん。ツルツルの丸坊主にしてやるぅぅ」
「は? ちょ、ぶはっ····お前、待て。丸坊主はやめろ。そうじゃねぇから。ん゙ふぅっ····」
八千代は、笑うのを我慢しきれず俯いてしまった。
「結人、あんね、んふっ、場野はさぁ、似合わなかったんじゃなくて、似合ってるから隠したんだと思うよ。とりあえず坊主はやめて」
「ふはっ····。ちゃんと説明しないから、ゆいぴがこうなるんでしょ。最初から説明してあげなよ。坊主のゆいぴヤだよ」
「ブフッ····場野が悪いな。いや、俺も一緒か。わりぃ」
「えっ、なんなの? なんで似合ってると隠されるの?」
「ひーっ、苦しい····。ツルツル····ハァ。結人がさぁ、可愛いだけじゃなくてカッコ良くなっちゃったからね、女の子にもモテるんじゃないかって思ったんだよ。場野くんはさぁ、ほら、めっちゃヤキモチ妬きだろ? いでっ」
啓吾が八千代に肩パンされた。にしても、僕が女の子からもモテる? そんなわけないじゃないか。
「皆、僕がモテると思ってるの? ····はぁ。髪型ひとつでモテるわけないでしょ? 何甘い事言ってんの?」
「えー····なんでキレてんの? 髪型ひとつでモテるもんだよ? 結人は今まで染めた事とかなかっただろ。髪型もなんか可愛かったし。だからわかんねぇんだよ。試しに今度、遊びに行こうぜ? 今の結人だったら、絶対女の子に見られまくるから」
「ホントに? 女の子にモテるかは別にいいんだけど····。僕、カッコイイ?」
「カッコイイぞ。あれだ。なんて言ったかな····アレだ····ロールキャベツ男子?」
「僕、ロールキャベツも好きだけど····ん? それと髪型と何の関係があるの?」
「朔と結人が話し出すとワケわかんなくなるわ! ロールキャベツ系男子ね。草食系男子に見えて、その実肉食系男子ってやつだっけ? 朔がよくそんなん知ってたな」
「この間テレビでやってた。凜人が、結人はこれじゃねぇかって言ってたんだ」
「なんか違うと思うけど····とにかくさ、髪型はホントにマジで似合ってるよ。色も凄く良い。ホントに良い。俺らはね、ゆいぴにカッコ良さが加わるのが想像できてなかっただけなんだよ。んで、ちょっと対応しきれてないだけ。だろ?」
りっくんが、一言も話さなかった八千代に話を振った。
「悪かったな。せっかくイイ感じにしてもらったのに、嫌な思いさせちまって」
概ね、皆の言う通りらしい。結局、僕が大衆の目に晒されるのが心配で堪らなかったんだそうだ。それこそ、無駄な心配なのに。
「ホント、八千代もバカだなぁ。もし僕がモテたとして、皆以外に靡くわけないじゃない」
ベッドに座っている八千代の頭を抱き締めて言った。そうしたら、八千代は僕を抱えて立ち上がった。そして、そのまま洗浄をしに拉致されてしまった。
髪型も色も変えて、満さんの言葉もあって少しだけ自信を手に入れた。けれど僕は、やっぱり皆の嫁なんだよ。
洗浄を終えて身体を温めている間、八千代がやたらと僕の髪を触る。
「んぅ····擽ったいよぉ。どうしたの? 前のほうが良かった?」
「いや、慣れねぇだけ。マジで似合ってる。けど正直、心配が増えた」
「ねぇ、八千代。僕、何があっても皆の事が好きだからね。そんなに心配しなくても大丈夫だよ?」
「ん。わかってんだけどな····」
「もう····。あのね、どストライクの可愛い子に告白されても、すっごい美人なお姉さんに誘われても大丈夫だよ。万が一、推しそっくりのイケメンに押し倒されても、もう揺げないくらいには皆が好きなの。だから、そういう心配はもうしないで」
「推しそっくりのイケメンに押し倒されたら、気持ちは揺らがなくても身体は素直になっちゃうでしょ」
「······啓吾のばぁーか」
啓吾が、呼んでもないのに迎えに来ていた。八千代を安心させようと思ったのに余計な事ばかり、それも失礼な事を言うんだ。
「結人にばーかって言われんの好きだわ~。めっちゃ可愛い。ポコポコ叩かれてもいいや」
まったく、ワケのわからない事ばかり言うんだから。
「ねぇ、啓吾も心配?」
啓吾は浴室の扉を開けて、いつになく真剣な目をして答えた。
「心配だよ。すっげぇ心配。だって、結人流されやすいもん」
「うっ····それはホントに気をつけるよぉ····。けど、最近1人で居ること事ってないよね? 絶対誰かいるでしょ。学校でだけかと思ったら、まさかの休日もだし」
「うぜぇか? 1人で出掛けたりしたいんか?」
「······ううん。皆と一緒がいい。し、今さら1人で出掛けるの、なんか不安で出る気にならないんだよね」
「はは。そりゃ安心だな。よし、そろそろ出んぞ」
話しているうちに立てるようになったのに、いつも通りお姫様抱っこで運ばれる。啓吾は僕を、皆が居ないとダメな僕にしたいらしい。それは啓吾に限ったことではないが、僕もそれを甘んじて受け入れてしまっている辺り、互いに業が深いんだと思う。
ベッドに降ろされると、朔がローションを握りしめて迫ってきた。
「待って。朔、目が怖いよ····。どうしたの?」
「お前、鏡見たか?」
「帰ってからは見てないけど····なんで?」
「風呂上がりだからか? 弄られてたからか? すげぇ可愛いぞ。いっぱい、結人に触りてぇ」
なんて言いながら、ローションを投げ捨てて僕の顔を大きな手で包み込んだ。いつもより飛ばし気味の、食べられちゃいそうなキス。
「結人、もっと舌絡めてみ。って舌ちっこいから難しいか」
啓吾が横からアドバイスしてくれるけれど、いっぱいいっぱいで指示通りにできない。
「朔の舌吸ってみ。俺がいつもやるみたいに」
「ん? んー····」
朔が舌を伸ばして待ってくれている。朔は舌までえっちだ。なんてドキドキしながら、啓吾によくされるアレを思い出して、思い切って朔の大きな舌に吸い付いてみた。
「んぐっ····ゆいぴ可愛い。赤ちゃんじゃん」
りっくんが啓吾の肩をがっしり掴んで、極々小さな声で言った。けど、構っている余裕はない。だって、朔に後頭部を捕まれ、逆に吸われ始めたんだもの。
「んぅっ····ぅーっ····んっ、んぇっ」
大きな舌で喉まで舐め回される。同時に胸を揉まれ、乳首を爪でカリカリされると早々にイッてしまいそうだ。
「んぁっ····ふぁっ、んっ····」
──パチンッ
「ひぁっ」
気持ち良さに身を任せてぼーっとしていると、突然朔が耳元で指を鳴らした。お尻がキュンと締まる。
「お、まだ反応するな。あん時だけじゃねぇんだな」
「それやだぁ····。触られてないのに、お尻がキュンってするの、なんか変なのぉ」
「そうなのか。····ケツ弄って欲しいか?」
「····うん。お尻も──」
「結人、ケツって言ってみて」
「んぇっ? 啓吾、なんなの?」
「いいから、ケツ弄ってってお願いしてみて」
ケツ、なんて言ったことないのに。なんだか変な感じだ。
「ケ、ケツ弄って?」
「結人がケツって言った····」
言わせたくせに、啓吾がからかってくる。朔は小さい声で『堪んねぇ』と言った。何がだろう。
「なんなのこれ。お尻っていうのと、ケツって言うのって違うの?」
「違ぇな。お前の口からケツって言わせんのが堪んねぇんだよ」
八千代はお風呂から戻るなり、意味不明な答えをくれた。皆の言う事は、意味も意図も分からない事が多い。
「わかんないよぉ····」
「俺がしゃぶるって言わせたかったのと同じだよ」
「え、あれも意味わかんなかったんだけど。りっくんはただの変態だからだと思ってたから····」
「あはっ。ゆいぴに変態って褒められたぁ」
「褒めてないよ。むぅー····ねぇ、それより早く、誰か僕のナカにきてぇ」
「結人はホンット淫乱だなぁ。そんじゃ、俺が挿れたげるね。あれやって、くぱぁ」
「んっ····啓吾、きてぇ」
お尻の穴を拡げて見せる。が、啓吾は挿れてくれない。
「んふふ~····どこに欲しい?」
「お、お尻に····あっ。ケツ、に欲しい」
「ん~っ、良いけど惜しい。アナル、だよ」
啓吾は、お尻の穴におちんちんの先を滑らせながら言った。アナルって、お尻の穴の事だったはず。言い方ってそんなに違うものなのかな。けど、言い慣れないからか、恥ずかしさが僕の口をつぐませる。
「うー····言わないとダメ?」
「ダメ。言わないとあげないよ。ほら、アナルにおちんちんくださいって言ってみ」
「ふぇ····。ア、アナルに啓吾の、そのおっきぃおちんちんくだしゃい····」
(は、恥ずかしい····。これは恥ずかしすぎる)
熱くなっていく顔を隠したいけど 、両手が塞がっているのでどうしようもない。
「んはっ····。いいよ、挿れたげる。今日はゆっくり挿れるよ」
「んぁっ、ゆっくりナカ擦るの、気持ちぃ····。やぁっ、音、えっちぃ」
ワザと音を立てて、僕の羞恥心を燻る。
「どう? ゆっくりなのも気持ちい?」
「気持ちぃ。ぐちゅぐちゅ音するの、恥ずかしいけどね、気持ちぃよ」
「じゃ、今日は最後までゆっくりしてみよっか」
「ぅえっ、や、えっとね、ゆっくりも好きらけど、いつもみたくシて? 奥、奥····ぬ、抜いて?」
いつも、皆が言うみたいに言ってみた。けど、抜くって結局何を抜くのだろう。
「いいの? そんなこと言って····。容赦なく抜くけどいい?」
「んっ、いいよ。あのね、抜いて?」
(あ、くる······)
啓吾が奥の扉をゴツゴツ叩き始めた。徐々に奥に進めていく。もうすぐ、そこを突き破って入ってくるんだ。
「結人さぁ、意味もわかんないまま聞いたまんまで言ってたら、いつか痛い目みるぞっ」
「ん゙あ゙あ゙ぁぁぁっ!! おぐっ、入った····ぐぽぐぽするの、待って····イッちゃう····ん゙え゙ぇ゙ぇぇ····ゴホッゴホッ、ぅ゙え゙ぇぇ」
「奥入っただけでイッてんじゃん。ホント奥好きだなぁ」
「やっ、あっ、あぁっ····お゙ぇ゙ぇ·····ゲホッガハッ、出ちゃ····噴くの、勝手に····あ゙ぁぁ~~っ····止ま゙ん、な゙いっ」
「ここ擦ってたら永遠に出んじゃね?」
「んあぁぁっ、やらっ、噴くのっ、もぉやらぁっ! ん゙ぅ゙ぅぅっ」
僕は、自分のおちんちんを握って、噴いてしまうのを止めようとした。だが、力が入らず強く握ることができない。
「なに? 我慢してんの? 無理無理。結人が俺らの責めに耐えれるわけないじゃん」
啓吾は僕の頭を撫で、髪に指を絡ませた。髪が耳を掠めると身体が跳ねてしまう。それを面白がって、髪を耳ごとクシャッと掴んだ。
「結人、髪似合ってんね。可愛い····し、カッコイイよ。もっと好きんなっちゃったじゃん」
「ふぇぇ····ありがと、啓吾。啓吾、僕ね、皆以外に流されないからね。気をちゅけるからね。大好きだからっ。心配しなくても、大丈夫だよぉ」
「そっか。信じてんぞ。んぉ、キッツ······。結人、ナカで出すよ?」
「うん、きて。ナカにいっぱい、啓吾が欲しい····ん゙ぅっ、ふあぁぁっ」
啓吾は僕を抱きしめながら奥の奥まで押し込んで、熱く長い射精を終えた。
肌と肌が触れ合うのが心地良い。裸で密着するのが好きだ。皆とゼロ距離だって感じると、心が満たされてゆくから。
啓吾が僕の顔を拭いて、敷いていたタオルも取り替えてくれた。すると、りっくんが股の間に来た。そのベッドの軋みにドキドキする。
「啓吾、チェンジ。もうちんこ痛い。ゆいぴ、次俺が挿れたげるね」
「りっくん、きてぇ」
両手を広げてりっくんを迎える。
「かっ、わいぃなぁ····」
りっくんが鼻血を噴き出しそうなくらい悶えている。
「僕、かっこよくないの?」
僕は、両手で毛先をクシャッと持って聞いた。
「ごめんね。今は流石に全然。抱かれてるゆいぴは可愛いとエロい以外ないよ」
「むぅー····」
どうしたら、カッコよくてドキドキしてもらえるのだろう。
······そうか。皆がしてくれるようにしたらいいんじゃないか。単純な話だ。僕がドキドキさせられることを、そのまますればいいのだ。
まずは、だらしない顔をどうにかキリッとする。そして····何かカッコイイ事を言う。
「ぇっと····莉久、早くナカにおいで?」
よし。キマった。普段と違う呼び方に、キメ顔で『おいで』は無敵なはずだ。
「何それ。カッコイイつもり? ははっ。無謀だね」
僕の勇気を嘲笑い、りっくんは僕を抱き起こした。そして、意図していやらしい声で囁く。
「結人。結人のナカにこれ、ぶち込んで奥抉ってあげるけど······欲しい?」
硬いおちんちんを、にゅるにゅるっと穴に滑らせる。入りそうで挿れてくれないのが焦れったい。
「んっ····欲しぃ····りっくんの、ナカに欲しいよぉ」
こんなの狡い。破壊力が桁違いだ。例えるなら、僕は爆竹で、皆は手榴弾って感じ。勝てるわけがない。
「上手にお強請りできたね。ご褒美だよ」
これを耳元で言われているだけでも、充分ご褒美なのだが。これ以上のご褒美をくれるなんて、りっくんは優しいんだから。
僕をそっと寝かせると、りっくんがナカにぐぷぷと入ってきた。下から見上げるりっくんは、髪がキラキラ透けていて凄く色っぽい。
初めて見るりっくんの派手な髪。とても似合っていて、少しやんちゃな雰囲気を纏っている。啓吾ほどではないが、チャラさも増している。それに、中身は変わっていないのに、いつものヤンデレ感が薄れた気がする。
「りっくん、もっと、奥グリグリしてぇ」
「ゆいぴ、今日はいっぱい甘えてくれるね」
「ん····りっくん、髪似合ってる。カッコイイの。僕のりっくん····だもん」
「あはっ。俺が盗られないか心配なの? それで甘えてくれてるの? あぁ~~~っ、可愛いなぁ」
どうせ僕は隠し事なんてできないのだから、下手に隠すより素直になってしまった方が合理的だ。その方が、ねちっこくイジメられずに済むだろうし。
けれど、りっくんの中の可愛い僕メーターが振り切れたらしく、結局入り口から奥までを執拗にイジメられた。
「幼稚園の頃から、俺の心はずーっと、ゆいぴのモノだよ」
りっくんは重い告白をしながら、奥を強く突き上げる。その度に噴いてしまい、今日もベッドがズブ濡れになっている。
「もっ、わかったぁ····りっくん、が、僕のだって、わかったからぁ」
「ホントにわかった? また不安になったら、何回でも思い知らせてあげるね。俺が誰のモノかって」
「んあ゙ぁ゙ぁぁぁっ!! んぶっ、ぉ゙え゙っ····イ゙ッぢゃ、イ゙グぅぅぁ゙ぁぁ······」
りっくんは、どんなに見た目が変わろうとりっくんだ。僕の事になると安定の病みっぷり。皆もいい加減慣れた様子で、まったく気にも留めなくなった。
この後、天然王子と暴君がデロ甘なえっちをしてくれるのだが、その前に少しだけ休憩を。
「あーあ。結人寝ちゃったな。やっぱ酔ってねぇと寝るんだな」
「俺らはお預けか····。キスしても、反応はするけど起きねぇ」
「今のうちに、何か軽く食えるもん作っといてやるか。今日はおやつも食ってねぇし、起きたらまた腹鳴んだろ」
「確かに~。じゃ、俺手伝うわ。何作んの?」
「結人に作ってやろうと思って、ホットケーキの粉買ってみた。お前、作り方わかるか?」
「お、作れるよ。俺、何気に料理は得意なんだよな~」
「そんじゃお前作れ。手伝ってやっから」
「なんでそんな上からなんだよ。ま、いいや。莉久、結人頼むな····ってもう拭いてくれてんのね」
「当たり前だろ。喋る前に気づけよ。ゆいぴが風邪ひいたらどうすんだよ」
「はいはい、ごめんね~。んじゃ、結人起きたら教えてね~」
啓吾と八千代が部屋を出た。僕はりっくんに、丁寧に拭いてもらっている。意識はぼんやりとあるが、体が動かない。瞼すら持ち上がらない。まだ、お腹の奥がキュンキュンしている。
「ゆいぴ、寝ながら後イキしてる····」
僕の身体が時々跳ねてしまうのを見ていたりっくんが、僕のおちんちんを弄り始めた。
「おい、寝てんだろ。まだ時間はあるんだし寝かせてやれよ」
「朔、ゆいぴが寝ながら噴くの見たくない?」
「······見たい」
(皆、欲に忠実だね。僕、うっすら起きてるんだけどな····)
朔がお尻を弄り、りっくんは亀頭にローションを馴染ませるようにこねくり回している。これは辛い刺激だ。イッた直後の亀頭への断続的な刺激。挿れられて噴くのとは違う。
「んぁっ、やぁっ····それやらぁ、先っぽグリグリしないれ····んっ、あぁっ····出ちゃう、あぁん、出ちゃうぅ、ん゙あ゙ぁ゙ぁぁぁぁっ」
半分寝ながら、見事に噴かされてしまった。
「ゆいぴ、起きてる?」
「んぅ····ん····なんとか」
「気持ち良かった?」
「えへっ····。良かったぁ」
「結人が起きたって言ってくる」
朔が部屋を出ようとしたら、八千代が戻ってきた。
「聞こえとるわ。ったく、わざわざ起こすなよ。結人、起きたんならホットケーキ食うか?」
「食べるぅ」
僕は小休止に、啓吾と八千代が焼いてくれたホットケーキを食す。甘くて香ばしくて美味しい。
見た目が変わったって、僕も皆も中身は変わらないんだ。そう感じて、少し安心した。
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