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こんなオチでごめんね

 全員の精液を飲み終え、僕は回答を発表する。勿論、見事に正解。そして、正解できた理由も正直に告白する。  存外、朔以外は大きさで分からなかった。けど、随所に癖が出ていたし、動かし方や責め方で分かる。皆ヤりたい放題だったから、ゲームだなんてレベルで楽しむ余裕は無かったけれど。 「あのね、言いにくいんだけど····。精液の味の違いじゃなかったみたいなんだ。なんかね、みんなの匂いとかでわかってたみたいなの」  こんなしょうもないオチで申し訳ないが、これが真実なのだからしょうがない。飲み比べなんていう、しょうもない貴重な体験をしただけだった。 「偉そうな事言ってたのに、ごめんね?」 「マジか。別にそれはいいけど。え、じゃぁ味は? 変わんない?」  啓吾が興味津々に聞いてくる。ワクワクしているところに、申し訳ない答えを返す。 「多少違うかもしれないけど、あんまり変わらなかったかな。強いて言うなら、甘みが強いとか苦味が強いとかはあったよ」 「そっかぁ。あのさ、飲ましといてなんだけど美味いの?」 「嫌いじゃないよ。飲むのもかけられるのも平気」 「結人、初めから抵抗なく飲んでたよな。正直、あれにゃ吃驚したわ」 「飲ませといて言う? けどまぁ、確かに普通に飲んだね。あんまり抵抗なかったなぁ」 「そん頃から、実は俺らの事好きだったんじゃねぇの? しゃぶっただけで誰のかわかるようになったくらいだしよぉ」  それは否めない。自分の気持ちを認められなかったのか気づいていなかったのか、今となっては憶えていない。けれど、何をされても本気で拒否るほど嫌じゃなかったのは事実だ。 「そ··れは····わかんないけどね。あっ、そうだ! えっとね、あとね、責め方でも分かったよ」  恥ずかしくなってきたので話を逸らす。 「確かに、全員正解だったもんね。はぁ〜、愛のなせる技だねぇ」  りっくんが、膝に乗せた僕の頭を抱き締めて言う。 「皆も僕のさ、その····飲んでくれるでしょ? 嫌じゃないの?」 「別に。結人の以外は絶対無理だけど。結人のは可愛いなぁって思ったらなんかいける」 「俺も結人のは大丈夫だ。嫌とか考えた事ねぇな····。恥ずかしそうにしてる結人見んのも好きだ」 「あはは。朔は素で意地悪だよねぇ。俺はねぇ、ゆいぴに無理な事なんてないよ」 「知ってるぅ····。りっくんは安定の変態だもんね。僕が1番びっくりしたのはね、八千代かな」 「「「えっ!?」」」 「場野、ゆいぴの飲んだ事あんの?」 「飲んでねぇ。結人にひっぺがされたからな」 「だって、なんか悪いなぁって思って······。咥えられただけでもビックリだったよ」 「確かに。場野が咥えてんの想像できねぇ〜」 「あんなん、結人にしか見せねぇわ」  そう、僕だけの特別なんだ。そう思うと、八千代を独り占めしているようで嬉しい。  ゲームも終わり、いよいよ盛った狼たちが攻めてくる。啓吾が、りっくんから僕を奪うようにして膝の上に乗せ、しつこくキスをしてくる。苦しくなって啓吾を押し離そうとすると、僕の顎を持ち向きを変えて耳を舐め始めた。 「んっ、ひあっ····耳、ぴちゃぴちゃしないでぇ」 「結人、ケツ上げろ」  八千代に支えられながらお尻を上げ、当てがわれるおちんちんの熱を感じる。ぬぷぬぷと馴染ませながら、少しずつ入ってくる。 「結人、舌出して」  耳を舐めていた啓吾が、僕の舌を大きく舐める。恥ずかしいからやめてと言っていたアレだ。 「ふ、へぁぁ····」 「ははっ、顔真っ赤。今度は結人が舐めて。ん」  啓吾は大きく舌を出した。 (え? 僕が舐めるの!?) 「む、無理だよぉ····んはぁっ」  突然、八千代が突き上げる。 「やってやれよ。ほら、バカが間抜け面で待ってんぞ」  啓吾が眉間に皺を寄せる。本当に、八千代は口が悪いし余計な事を言うんだから。 「八千代、そんな風に言うの、ダメ。あのね、啓吾も、僕の彼氏だよ?」 「あ? だから何だよ。言ってみろ」 (あ、この感じ久々だ。怒ってる····) 「場〜野っ。今のはお前が悪いんだろ。結人に当たんなよ」 「うるせぇな。結人に聞いてんだよ」  イラついている所為か、奥を突く勢いが強まる。 「んぅ゙っ····啓吾も僕の彼氏だもん! 悪く言わないれっ!!」  僕はギュッと目を瞑って、啓吾の肩にしがみついて言った。八千代が僕のお尻を力一杯鷲掴む。 「い゙っ、あぁっ!! 八千代、お尻痛いっ」 「おい、場野やめろって! そういう風に酷いことすんなら抱くなよ」 「あ゙?」  八千代の、本気でドスを利かせた低音の威嚇は久しぶりだ。  りっくんの制止を無視して、八千代は僕の背中に吸い付く。いよいよ、背肉を喰い千切られるのかと思った。けど、そんな惨たらしい事をされるはずもなく、ひたすら甘いキスを繰り返す。 「お前さぁ、俺らに妬くのいい加減やめろよなぁ」 「んぇっ····? 八千代、妬いてたの?」 「なんで気づかないかなぁ。ゆいぴ、妬いてる場野煽るから焦ったよ」 「ふっ····場野は度量の小さい奴だな」 「お前に言われたかねぇよ! くそっ····結人、奥抜くぞ」 「ひあっ!!? んあぁぁっ♡♡ やぁあん····奥、ちゅぉい····ふあぁぁっ!!」  朔に言われてキレた八千代は、僕の奥を抉りながらイッた。啓吾の胸に寄り掛かり、僕は息を整える。すると、八千代が耳元で言った。 「ケツ、掴んで悪かったな。痛くねぇ?」 「ひんっ····らいじょーぶ。痛くないよ」  八千代は、ふてぶてしく啓吾にも非を詫びた。啓吾は笑って許したが、りっくんがまだ怒っていた。 「場野さぁ、ゆいぴの扱い悪すぎじゃね? ゆいぴが感じないような痛み与えんの、マジで許さねぇからな」  珍しく、りっくんが口悪く怒っている。そんなりっくんに、八千代は素直に謝った。ヤキモチは嬉しいけど、僕たちの間で妬かれてしまうとどうしようもない。  八千代が抜いてまたイッたところに、にゅるんと啓吾が入ってくる。対面で僕が啓吾の膝に乗り、亀頭より先を自分で飲みこんでいくスタイルだ。すっごく恥ずかしい。  僕が上で跳ねるのが好きだと言って、みんな僕に騎乗位や対面座位? とかってのをさせたがる。動く余裕なんてなくて、本当にいっぱいいっぱいなんだけど、そんな僕も可愛いんだとか言ってた。本当に、何を言っているのか理解できない。 「啓吾、もう、動けない····足、力入んないよぉ」 「膝立てて。手握って。そ。ほら、もうちょい動けるだろ?」 「う、動··けるぅ····」  僕は、踏ん張って腰を動かす。啓吾のおちんちんが僕のお腹をグリグリ抉ってくる。ガチガチになると凄く反るから、イイ所に当たってイキっぱなしになるんだ。啓吾と向かい合ってするのはとても苦労する。 「うっは····。なぁ、そろそろ突き上げていい? 大丈夫?」 「だい、じょばにゃい····らめぇ、今、そこ突いたら、噴いちゃうぅ」 「噴けばいいだろっ」  啓吾は、下からズンッと僕を突き上げる。ダメだ。もう、どこにも力なんて入らない。それに、気持ち良すぎて何も考えられない。僕はただ、握った手を離さないように必死だった。 「結人、おいで」  僕が逃げられないように抱き締め、キスをしながらラストスパートに入る。啓吾は奥を優しく叩き、僕の呼吸に合わせてグンと貫いた。  仰け反る事ができず、蹲るように啓吾にしがみつく。僕の身体を下にグッと押さえつけ、できるだけ奥に入ってイこうとする。  そうして、啓吾は僕のお腹の深い所で、強く脈打ちながら熱くした。

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