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川遊び····?

 僕たちは、朝食と昼食を兼ねた食事を済ませた。そして、皆に連れられて川へと向かう。陽射しが強く、絶好の水遊び日和だ。  別荘の近くにある滝に着くと、お手製のウォータースライダーがあった。初日に釣りをした川の上流にあたる所だ。  これって滝だよね? 皆、川って言ってたじゃないか····。 「結人、前にテレビ見ながら言ってただろ? 自然の中でウォータースライダーしてみてぇって」  朔が、このお菓子食べてみたいって言ってたよな、みたいな軽さで言う。 「言ってたけど······。え!? で、作ったの!?」 「こんくらい余裕だわ。庭に小屋作った時より楽だったからな」  八千代の実家の庭にあった、離れみたいな所の事だろうか。なかなか立派だったと思うのだが。  あれは、小学生の頃にお父さんと作ったものらしい。夏休みの自由研究だったんだとか。やる事のスケールが違うなぁ。  で、早速ウォータースライダーに水を流す。そして、まずは啓吾が滑って安全を確かめる。 「うっは! す〜っげぇ!! マジでウォータースライダーじゃん! 結人~、滑っといで~」  下から啓吾が呼ぶ。しかし、なかなか勇気が出ない。だって、滝壺なんだもん。啓吾が浮いている。絶対に深いじゃないか。 「俺が受け止めるから大丈夫だって~」  下から啓吾が叫ぶ。3メートルはあろうかと言う絶壁に立ち、怖々覗き込む。足が竦んで、とてもじゃないが滑れない。  八千代が張り切ったからなのか、下まで一直線ではないのだ。本格的過ぎるんだよ! 「怖ぇか? 俺が受け止めてやろうか?」  八千代が言う。しかし、啓吾だから不安と言うわけじゃない。  僕が返答に困っていると、朔が僕の肩を抱いて優しく声を掛けてくれた。 「大丈夫だ。絶対にお前を溺れさせたりしないから。俺な、場野にこれ作ろうって話聞いて、詳細聞くうちにお前が怖がるんじゃないかって思ったんだ」  わかっているなら、せめてもう少し低くするか、浮き輪くらい用意しておいてほしかった。けど、朔の準備はかなり独特だった。 「だから俺、ライフセーバーの資格取ってきたんだ」 「ぶはっ····。朔マジで? 俺らも聞いてないんだけど」 「お前、マジでバカじゃねぇの?」 「誰がバカだ。まぁ、別に言う程の事でもねぇかと思ってな。夏にまた海とか行くだろ? 資格持ってたほうが安心じゃないか?」 「そうだけどさ。なら怖くないね····って、なると思ったの?」 「ん? ならねぇのか? 心臓マッサージもキス····じゃねぇ、人工呼吸も完璧にマスターしてるぞ」  人工呼吸をキスと言い間違えている時点で、どう考えたって不安しかない。朔の対策の仕方が斜め上過ぎて、緊張しているのがバカみたいに思えてきた。 「おーい! まだ~?」  啓吾が待っている。僕は意を決して、りっくんと一緒に滑ることにした。何を思ったのか、八千代はスライダーを無視して綺麗な飛び込みを見せてくれた。 「俺も下に居てやっから、怖がんねぇで滑って来い!」  りっくんの膝に乗り、いざ滝壺へ。って、素人のお手製スライダーだけど、重量的に大丈夫なのかな。  滑り出しこそぎこちなかったが、スピードが乗ると芽生えた恐怖心はジェットコースターと大差なかった。セックスで息ができなくなった時よりも、本気で死ぬかと思った。  けれど、滑ってみると存外楽しかった。着水するとりっくんが一緒に浮き上がってくれて、すぐに八千代に渡された。僕一人だと、絶対に来れない滝壺の真ん中。なんだか凄く気持ちが良かった。  しこたま水遊びをして、クタクタになって別荘へ戻る。明日は帰らなくちゃいけないから、今夜もまた沢山えっちするのだろうと思っていた。が、これでは流石に、皆早々に寝てしまうだろう。  と、僕の甘っちょろい予想なんて易々と覆される。夕飯まで昼寝をして夕飯を食べて、夜には皆元気におちんちんをおっ勃てていた。 「な、なんでそんなに元気なの!? 僕眠いよ····」 「あっそ。んじゃぁこれ要らねぇかぁ····」  啓吾がおちんちんをアナルに滑らせながら言う。まだ目をこすっている僕を、しれっと連れ立ってちゃっかりしっかり洗浄したくせに。 「んぁ····い、要らな····んんっ」 「ホントにぃ?」  亀頭を出し挿れしながら言うなんて狡い。僕のおちんちんから先走りが溢れてくるのを見て、啓吾はぬぽんっと抜いてしまった。 「やぁ······んぬぅぅぅ~······い、挿れてくらしゃい······」  悔しい。まんまと言わされている。けど、こんなの我慢できるわけがない。 「いいよ。俺もねぇ、もう我慢できない」  啓吾はえっちに舌なめずりをして、僕のお尻を指で拡げておちんちんを挿し込んでくる。 「ふあぁぁ····んにゃ····啓吾、おっきぃ······」 「遊んで寝て、めっちゃ元気なんだよね~。俺子供だからさ~」  こんなえっちな子供がいてたまるものか。無性に腹が立って、大好きホールドをしてやった。またしても、自分で奥まで押し込んでしまう。 「んぅっ····。じゃ··ね、おこちゃまな、啓吾の我儘、聞いてあげる。僕のこと····好きに使(ちゅか)っていいよ」 「んはっ····。んじゃ、遠慮なく使うよ? 物みてぇに扱われたいんだろ? オナホにしてやるよ」  啓吾は僕を、玩具で遊ぶみたいに自分のイイように使った。昨日のが本心なのだとしたら、きっと僕を手酷く扱いたいのだろう。  興奮した啓吾はドチュッと結腸にねじ込み、息ができないのなんてお構いなしで、自分が満足する為だけのキスをする。  僕は息もできないまま、奥の奥で啓吾の長い射精を飲む。啓吾の熱でお腹が焼けてしまいそうだ。  それを黙って見ていたりっくんは、随分とご立腹だった。 「····ゆいぴはオナホじゃねぇだろ」 「わかってるって。ノリで言っただけじゃん?」 「ノリでも何でも、ゆいぴを物扱いすんなよな」 「りっくんは····僕の事、オナホみたいに使ってくぇないの?」 「は··はぁ!? ゆいぴ、俺らのオナホになりたいの?」 「違、そうじゃないけど····。た、たまにはね、そういうのもいいかなって····思ったり、して······」  段々、啓吾のノリに影響されてきている気がする。流石に引かれただろうか。 「莉久が使わねぇんなら俺が使ってやるよ」  八千代が僕を上に乗せ、腰を支えて上下に揺さぶる。上体を起こしているのがやっとだ。ほんの数回突き上げられただけで、八千代の胸にへたりこんでしまった。  僕のお尻を鷲掴んで、激しく腰を突き上げる。イキっぱなしになろうが構わず、八千代がイクまで高速ピストンは止まらなかった。  啓吾と八千代の乱暴さに腹が立つのか、りっくんの機嫌は依然として悪いままだ。見兼ねた啓吾が、面倒臭そうに問い掛ける。 「莉久はさぁ、結人にしてほしい事とかないの?」  りっくんは少し悩んで、ポツリと言葉を落とし始める。 「してほしい事····だらけだよ。俺は、ゆいぴに旦那様って言われてみたい。もしくはご主人様」  りっくんは自分のお腹を抱き締めながら、頬を赤らめて言った。きっと、かなり勇気を振り絞ったのだろう。 「····え、キッモ。莉久が言うと変態感やべぇな」 「あぁ、莉久はアレか? キモキャラとか目指してんのか?」  朔まで、冷ややかな目でりっくんを見て言う。 「目指してねぇよ! いやさ、皆も想像してみなよ。ゆいぴに旦那様とか言われたらヤバくない!?」 「「「やべぇな」」」 「ヤバいのは皆の頭のほうだよ····」  りっくんはメイドさんとかが好きなのかな? 初耳なんだけど、普段言わされている事を考えれば、それ以上に恥ずかしいものではない。 「呼び方くらい、別になんとでも呼んであげるよ?」 「マジで!? じゃ··じゃぁさ、旦那様って呼んで?」  僕を抱き締め、不安そうな顔で見下げてくる。 「いいよ。······旦那様?」 「うっ··わ··目遣い、やぁぁぁっばぁ!!」  りっくんは両手で顔面を叩くように多い、首が折れそうな勢いで天井を仰いだ。そんなに騒ぐほどのものなのだろうか。 「結人、俺にも~」  啓吾がりっくんを押し退け、僕の腰に抱きついてきた。 「いいけど······、旦那様?」 「あ、うん。これイイわ。やべぇ、挿れていい?」 「ふざけるなよ。次俺だろ。結人、動いてほしくなったら“旦那様動いて”って強請れよ?」  朔は、啓吾を引き剥がしながら僕を押し倒し、入り口で亀頭をちゅぽちゅぽと出し挿れする。 「何そぇ··あんっ♡ 朔、亀頭····入り口で遊ばないれぇ」 「馴染ませてるだけだ。挿れるぞ」 「ん、あぁっ····はぁぁ··ン゙ッ····」  奥の入り口にキスをしたまま、朔は腰を止めた。さっき言ってたアレを言わせたいんだ。 「さ··く····旦那様····動いてくらしゃい」 「よし、可愛い奥さんだな。俺がイクまで、もう止まってやれないからな」  平静を装っているけれど、雄として僕を捕食するのだと目が物語っている。  そんな朔を『えっちだなぁ····』なんて思った瞬間、一振りめからラストスパートが始まった。

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