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大丈夫だよ、頑張って。
僕が猪瀬くん達を気に掛けていたものだから、朔の機嫌を損ねてしまったようだ。そして、吐かせていいかと問うた朔に、誰かが『いいよ』と言った所為で奥をぶち抜かれた。
「ひに゙ゃぁぁッ!! 朔っ··奥ちゅぉ····ぅ゙ぷっ」
流石に猪瀬くん達の前で吐きたくはない。僕の恥じらいはまだ生きている。
それに、吐いてイキ始めたら、すぐに頭が変になってしまうから嫌だ。友達に見せるようなものではない。
とまぁ、既に見せるべきではないものを見せているのだが。
「どうした? 吐いてイけるところも見せてやったらいいだろ」
朔は怒っているのだろうか。どうにも苛ついているように思う。普段ならあまりしないような事をしてくるのだから、どれだけふわふわしていたって不安になる。
これだってそうだ。僕の両手を後ろ手に組ませ、腰を上から押さえつけている。力づくで押さえ込んで、奥を抉りやすい体勢にしたのだ。
きっと、強制的に吐かせるつもりなのだろう。奥をぐぽぐぽされる度に込み上げ、根元近くまで挿れた瞬間に限界を迎えた。
「んに゙ぃぃッ····ぁ··ん、んぇ゙ぇ゙ぇぇ····ぅ゙ッゔえ゙ぇ゙ぇぇ」
「すげぇ締まるな。吐くの見られんの、嫌だったよな?」
わかっていてやったのか。なんて極悪非道なんだ。けど、真っ白になった頭では怒る余裕などなく、もうおちんちんの事しか考えられない。
「イ゙にゃぁっ、んぉ゙っ··ぁ゙··んぅぅっ····朔 の、意地悪ぅ····」
「ははっ、わりぃ。お前が猪瀬の手握ったの見てイラついてた。····けどアレだったんだな。お前らのはえーっと····あぁ、百合だ」
「「「「ぶはっ····」」」」
僕と猪瀬くんはキョトンとして、真面目な顔で言う朔を見る。あとの皆は吹き出して、僕たちから目を逸らした。
いくらなんでも失礼すぎやしないか。僕も猪瀬くんも、こんな状態だってれっきとした男だ。
僕は振り向いたまま、朔に抗議する。
「僕たち、女の子じゃないのに······朔のばかぁ」
朔は『可愛いんだからしょうがねぇだろ』と言って、力なく悪口を吐いた口をキスで塞いだ。
待てよ。という事は、猪瀬くんの事も可愛いと思っているのだろうか。なんだかモヤッとする。
キスで1度イかせると、奥に挿れにくいからと言って再び腰を落とされる。モヤモヤが胸につっかえたまま前を向くと、啓吾が口を使いにやって来た。
「朔が可愛いって思ってんの結人だけだよ。だからそんなショボンな顔すんなよ~。ほら、駿哉にイラマ見せてやろうぜ。すっげぇしんどいやつ」
「んぇ····あぃ····」
どうやら、啓吾にモヤモヤを見透かされていたようだ。驚いた朔は、可愛いのは僕だけだと言って背中にキスをして詫びた。
「んはっ♡♡ 目ぇとろっとろだな。めっちゃ可愛い」
「俺の駿はトロけてくんないんだけど。なぁ駿、まだ怖い?」
「····ちょっと······ん?」
今『俺の駿』って言わなかっただろうか。誰も何も言わないが、一瞬ピクッと反応していた。どうやら、聞き間違いではなさそうだ。
「んじゃ目ぇ開けてろよ。舌出して」
「ん? こう? ──んんっ!!?」
冬真は、ガッツリ目を合わせながら猪瀬くんの舌を吸う。次第に、猪瀬くんから漏れる声が甘くなる。それに乗じて、冬真は亀頭をずぷっと挿れてしまった。
「んぁ゙····」
「痛い?」
「痛····くはない······けど、すげぇ圧迫感····」
僕たちは思わず一旦停止して、2人の初めてを見守っていた。
「猪瀬くん、おっきく息吸って····ゆっくり吐いてみて」
猪瀬くんは僕のアドバイスに従い、ゆっくりと呼吸を整える。なのに、冬真がずんずん奥へと押し挿れるから、猪瀬くんがまた少し力んでしまう。
「冬真、ちょっと待ったげたら? 駿哉泣きそうじゃん」
「待てない。勃ち過ぎてちんこ痛ぇんだよ。つかキッツ····」
「と··ま····待って··んあっ、そこやだっ」
「あ? あぁ、前立腺か。痛い?」
「違っ、出そう····ヤバいって····ん、イ゙ぁッ!?」
冬真は、涙目で待てと訴える猪瀬くんを無視し、前立腺を刺激し続けてイカせた。わけのわからないまま達してしまった猪瀬くんは、少し力が抜けたようだ。
その隙に、冬真は奥へと突き挿れる。
「ひぅっ····あっ····冬真、待って····イッたからぁ····」
疲弊した猪瀬くんが冬真のお腹を押して抵抗するが、冬真はその手を掴んで引っ張る。そして、自分がイク為にピストンを速めてゆく。猪瀬くんは初めてなのに、大丈夫なのだろうか。
と、猪瀬くんの心配ばかりしていたからか、妬いた啓吾と朔が僕のナカを抉るのを再開した。
啓吾は僕の後頭部で手を組む。そして、根元まで押し込んで小刻みにぐぷぐぷと扱く。意識が飛ぶすんでのところで、喉奥に大量の精液を流し込んだ。
朔は啓吾がイクのを待って、僕の両手を後ろ手に引いて上体を起こす。流れるように奥を抜き、朔がイクまで遠慮のないぐぽぐぽをシ続ける。強い衝撃で、啓吾の精液を吐いてしまいそうになるが、なんとか耐えきった。僕のお腹の底を熱くして、朔は背中や肩にキスを繰り返しながらずるんと抜く。
冬真が猪瀬くんのナカを掻き乱している。僕とシた時より余裕があるようだ。
好き放題に突いているように見えるが、おそらく猪瀬くんの呼吸を見ながら深さを調節している。できるだけ負担をかけないように、冬真なりに配慮してるのだろう。
「駿、俺もうイクけど、もうちょい奥挿れていい?」
「んぁ? 奥····ダメ····俺もぅ····ケツ変····」
「ん? あぁ、ケツでイケんじゃね? ココ、すげぇ好きそう。めっちゃ絡みついてくんの」
人のセックスを見るなんて、変な気分だ。僕たちもこんな風なのかな。
「ケツでぇ····? 無理らって····でも、もう出ない····」
「まぁ、ゆっくり慣れてったらいっか。んじゃ、俺イクから····ちょっと奥ごめんな」
冬真は猪瀬くんの両腕を引き、遠慮なくピストンを速める。あんなに深く挿れて大丈夫なのだろうか。
「んぉ゙っ!!? そ··な····奥゙····死゙ぬぅ····」
「死なせねぇ··よっ····んぁ、そんな締めんなって····」
「ひあぁっ!!? 冬真っ! もう無理ぃっ! 奥当たっでぅ····痛いよぉっ」
「んはっ····駿の痛がってる顔やーっべ。好きかも····あー、ムリ··イクッ」
「はぇ? い゙っ··!? ぅぁ゙ぁあ゙ぁ゙っ」
何処まで入っていたのか、痛みに悶える猪瀬くんに構わず、根元まで挿れてイッた。まさかとは思うが、大丈夫だろうか。だって、僕とシた時は結腸に入っていたのだもの。
「はぁ~····。ちゃんとできたな」
両腕で顔を覆い隠す猪瀬くんの太腿をにぎにぎしながら、冬真が満足そうに言う。
「死ぬ····腹もケツも痛い······」
「場野ぉ、シャワー借りていい? 駿洗ってくる」
「おー、勝手にしろ」
「んぇ····ちょっと休んだら自分で行くよ」
「最後無理させたからな。お詫びだよ」
そう言って、冬真は猪瀬くんを担ごうとした。
「んぉっ!? 重っ····」
「そりゃ結人みたいに抱えんのは無理だろ。お前らそんなに身長変わんねぇんだから」
朔が鼻で笑って言う。
「えー、意外といけそうな気したんだけどなぁ。そっかぁ····俺も鍛えよ~っと」
それは、今後も関係を続けるという意味にもとれる。シている最中から時々そういう発言が気になっていた。しかし、猪瀬くんはそれどころではなく、身体もメンタルもギリギリなようだ。
「いや、俺自分で歩くから····」
猪瀬くんが踏ん張って自力で立ち上がろうとするが、どうやら足腰が言う事を聞かないらしい。
「いいじゃん。冬真がやる気になってんだしやってもらえば? 動けなくしてるほうが面倒みんのって当然じゃね? つぅか、やってやんないとダメなくらいへばってんの可愛いんだよなぁ」
「だよね~。指一本動かせないってヤバくない? 足もぷるぷるしちゃってさ。そんでお風呂で掻き出してたら座り込んじゃうの。そん時のゆいぴ、めちゃくちゃ可愛いよね。時間あったらもっかいシちゃう」
どこから僕の話に切り替わったのだろう。
「あれは可愛いな。最近、俺らが居ないとダメな結人が仕上がってきてる感じがしてて嬉しい。俺らのモノって感じが良いよな」
「なんつってもアレだろ。抱き上げたらしがみついてくるけど力入ってねぇの。必死こいて俺らに甘えてくんの堪んねぇよな」
「「「それな」」」
「だからさ、駿哉は甘えてたらいいんじゃね?」
皆は饒舌に、猪瀬くんを説き伏せているつもりらしい。前にもチラッと聞いた事があったけど、ここまでとは。甲斐甲斐しく僕をお世話してくれるのも、そういう事だったんだね。
結局、フラつく猪瀬くんが心配だからと、冬真が付き添ってシャワーを浴びに行った。その間に、啓吾がピザを注文する。
冷やし中華は、材料が人数分ないからと明日する事になった。
そして、啓吾が僕のお尻を弄り始めると、冬真と猪瀬くんがシャワーから戻った。ピザが届くまでに終わらせると言っているが、絶対に嘘だ····。
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