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ついにキレたね

 朔から僕のお尻を奪った真尋。皆の前で、僕は何度もイカされた。  わけが分からなくなった僕のお強請りに乗じて、真尋はおちんちんを挿れようと目論んでいる。  皆がキレる数秒前。僕は真尋の、恋焦がれる男の子の表情(かお)を見た。 「結にぃ····俺の、欲しい?」 「はぇ? 欲しぃ····おちんちん····奥、ズンズンしてほしぃ····」  なんて苦しそうな顔で聞いてくるのだろう。あぁ····。  どこかで見た事のある表情だと思ったら、僕に告白をしてきた時のりっくんそのものなのだ。息をする事すらままならない様な、そんな切羽詰まった表情で、真尋はおちんちんを取り出そうとする。  それを、啓吾と朔が真尋の肩を掴んで、力づくで止めた。八千代は真尋の後ろ髪を掴んでいる。  皆は限界を超えたようで、ついに真尋に手を出す寸前だ。けれど、りっくんが僕を抱き抱えて、全てを止めてくれた。 「真尋、それはマジでダメ。もう許せないよ」 「は? 結にぃが欲しいつってんじゃ──い゙っででででッッ!! 待って待って! わかったからぁっ! 頭皮(めく)れる!! 肩も抉れるからぁ!!」  りっくんはしたり顔で僕に頬擦りをしながら、騒ぐ真尋に衝撃の言葉を放つ。 「ゆいぴ、これ今わけ分かってないからね。多分、真尋だってほぼ認識してないよ」 「······え? 何それ。どういう事?」  ふわふわしている時の僕について、皆が説明してくれた。それを聞く真尋は、段々絶望的な表情へと変わってゆく。  いよいよ呆れられてしまったのだろうか。聞き終えた真尋が、大きな溜め息を漏らした。 「結にぃってそんな感じだったんだ。えー····さっさと手ぇ出しときゃ良かった····」 「残念だったな。うじうじ迷って遠慮しまくってんのも、莉久そっくりでだっせぇ」  八千代がここぞとばかりに喧嘩を売る。りっくんと真尋は、八千代を睨み舌打ちをした。 「まぁ、わかってねぇからってさせるワケにはいかねぇけどな。とにかく真尋はここまでだ。どうだ? 諦められそうか?」 「アンタらマジで頭悪いの? どこに諦められる要素あったんだよ」 「あっはは。だよな〜。アレで引いてくれたら良かったんだけどなぁ····。しゃーないか」 「ぁんだよ。もっと滅茶苦茶に抱き潰すトコ見せてやんのか?」 「違ぇよ。お前らもちょっと落ち着けって。それじゃ状況変わんないじゃん。もっとさ、真尋が俺らに敵わねぇって思わないと、完全に諦めらんないだろ」 「ん? 2本挿れんのじゃダメだったのか?」 「ぶっちゃけ、それは玩具(オモチャ)使えばどうにでもなんじゃん。そうじゃなくってさ、結人が俺らにしか堕ちないってトコ、もっと見せてやろうぜ」  何かを企んでいる啓吾。だったら、2本突っ込まれたのは何だったのだ。  まだ策を秘めている啓吾は僕を膝に乗せ、おちんちんをアナルに滑らせながら耳元で問う。 「結人、俺のちんちん欲しい?」 「んー··欲しぃ····」 「んじゃ、自分で挿れて。俺の事好きだったらできるよな?」 「できぅ。啓吾、(しゅ)きぃ····んっ」  啓吾は、キスをしながら僕に自分で挿れさせる。これって、対面座位だっけ? 自分で挿れるのが難しいやつだ。  ましてやキスをしながらだなんて、難易度が跳ね上がる。それでも、啓吾のおちんちんが欲しくて、僕は必死に位置を調整する。  なんとか、ぐぷぷっとおちんちんを飲み込んで、奥の手前で止める。これ以上は怖くて、自分では挿れられない。 「結人、自分で奥まで挿れて。あ、まだ怖い?」 「こ、(こぁ)い····。ごぇんね?」 「ん〜っ、かぁいいな♡ 全然大丈夫だよ」  啓吾は僕の首筋に吸いつきながら、優しい声でゆっくり話してくれる。 「入る限界んトコ、自分で腹触って。んで、そこまでゆっくりでいいから挿れんの。俺のこと『好き』って言いながらな」  いくらゆっくり話してくれたって、耳に声を流し込まれたんじゃ意味がない。耳でイッてしまい、指示なんてほとんど聞き取れなかった。  それを察した啓吾は、ひとつずつ指示を出し直してくれる。戸惑う僕の手をお腹へ持っていき、いつも入っている所を握らせた。 「ここ、優しく握って」 「あぃ」 「ゆっくり腰下ろして」 「····んぁ、あぃ」 「俺のこと好き?」 「(しゅ)きぃ♡ 啓吾、大好(らいしゅ)きぃっ♡」 「俺も♡ どんくらい俺のこと好きかわかんねぇからさ、身体で教えて?」 「······あぃ?」  初めて受ける指示だ。どれくらい好きかを身体で示すなんて、どうすればいいのだろう。よく分かんないけど、一生懸命やって気持ちを伝えろって事かな。  そっか。頑張らなきゃ、想いも伝わらないよね。 (啓吾を好きなの、精一杯伝えなくちゃ····)  僕は意を決して、自ら奥の扉を開こうとした。けれど、やはり上手くできない。それに、凄く怖い。 「んぅ゙····は··いん、にゃぃ····」 「ん。大丈夫だよ。焦んなくていいから、ゆっくり頑張って」  啓吾が応援してくれている。頑張らなくちゃ。 「んっ····ぉ゙、あ゙ぁ゙ぁッ!! 入っ····ぁ··奥゙ぅ····」 「入ったね。動ける?」 「む、無理(むぃ)····ぁ、ふ··はっ····」  息ができなくなった僕を抱え、啓吾はゆっくりとベッドに寝かせた。一旦結腸から抜けると、頭を撫でておでこにキスをしてくれる。 「結人の好きなぐぽぐぽしてやっからな。他にシてほしいことある?」 「ほぁ····苦しいの··シてぇ?」 「んはっ♡ ホントドMだな。おっけ、任せて〜」  啓吾は奥をぐぽぐぽしながら、グッと首を絞めた。息ができなくて、涙で視界が歪む。怒り狂った真尋を、八千代が捕まえて抑えている。  耳がボワンボワンとしていて、真尋が何を言っているのか聞き取れない。けど、凄く怒っているのはわかる。  そして、不意に流し込まれた言葉で、僕は今日1番の激しく深いイキ方をした。 「結人、俺の子孕んで」 「ひに゙ゃぁ゙ぁ゙っ♡♡ (はりゃ)むぅ♡ ひあっ、んぃ゙、イ゙ッ····ぐぅぅぅ······」 「うはっ♡ ナカすっげぇ。めーっちゃ締まる」  啓吾は奥にビュービューぶっ放しながら、腰を止めることなくそのまま2回戦に突入した。  とても深くイッて苦しいのに、休むことなくイカされ続けている。腰はビクンビクンと勝手に跳ね、ピンと伸びた足が言う事を聞かない。 「真尋、ちゃんと見てる? ワケわかんなくなってもさぁ、俺らの事だけは本能で分かって『好き』って言ってくれんの。すげぇ可愛くない?」 「····は?」 「結人はな、どんだけふわふわしてても、俺らの事だけは認識してんだ。まぁ、俺らの中の誰かって程度だろうけどな」 「いや、意味わかんないんだけど。さっき、ワケわかんないから俺の挿れさせようとしてたんでしょ?」 「そうなんだけどさ、ちょっと違うんだよねぇ。ゆいぴはね、気持ちぃのなんでも欲しがるけど、絶対俺ら以外に好きとか言わないの。どんだけ気持ち良くても、それだけは言わないんだよ」 「え、待って? 結にぃ、アンタら以外にも抱かれてんの? ん? アンタらの目の前で? 何ヤッてんの?」 「まぁ····あんま詳しくは言えないけど、色々あってさ」 「色々って··マジでどうなってんだよ。····んじゃさ、もし俺が挿れてる時に好きって言われたらさ、これから俺も結にぃの事抱いていいって事だよね?」 「「「「······え?」」」」  皆ポカンとしてしまった。真尋はめげない強い子だなぁ。   「だってそういう事でしょ? アンタら以外に好きって言わないんだったら、俺にも言わないはずだよね。けど、もし言ったら俺のことも好きって事だろ? じゃぁ、俺も結にぃの彼氏じゃん。俺ももうアンタらと一緒でいいから彼氏になる!」 「え····っと? とりあえず抱かせろって事····だよね?」  りっくんは片手で口元を覆い、困惑した表情を隠すように聞く。 「アホか。んなもん屁理屈だろうが。誰が抱かせるかよ」 「あ、ビビってんだ〜。俺が好きって言われたらどうしようって? 情けねぇ〜。自信ないんだ〜」 「だってさ。結人、真尋にも好きって言うの?」  啓吾は、突く勢いを強める。 「ひあ゙ぁ゙っ!? い、言わにゃい! 言わにゃいから奥壊しゃにゃいれぇっ!」 「んなの狡いじゃん! ヤッてみなくちゃ分かんないでしょ。俺は自信あるよ。アンタらはないの?」  この流れはマズい。真尋の口車に乗ってしまいそうな勢いだ。 「おもしれぇ····」 「「はぁ?」」  りっくんと朔が、首がねじ切れそうな勢いで八千代を見た。八千代は、声だけで分かるほどキレている。  中学生に散々煽られて、僕の事で自信がないのかなんて、ついに八千代が我慢の限界を迎えてしまったようだ。 「抱いてみろよ。結人は絶対(ぜってぇ)俺ら以外に『好き』とは言わねぇんだよ。現実見て死ぬほどヘコめ。一生立ち直ってくんな」  八千代がタンカを切っているのを横目で見ながら、啓吾は僕のナカにとぷとぷと熱い精液を沢山注いだ。  さて、僕は本当に真尋に抱かれてしまうのだろうか。なんでもいいけど、イキ過ぎて眠いや····。

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