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朔の暴挙

 寂しんぼになった朔が再び参戦する。そして、口とお尻、どっちがいいかと尋ねられた。どっちが気持ちイイかって事かな。  よく分からないけど、お尻と答えた。すると、さらに意味の分からない言葉が返ってきた。 「わかった。ケツ、壊れたらごめんな」 「はぇ····どういう──」 「アホか朔、ふざけんなよ」 「それマジでダメだかんね。結人のケツもたねぇって」 「待って、俺のちんこも死ぬでしょ」  皆が焦っている。けど、朔はそんなの無視して、四つ這いになっている僕の下に潜りこんできた。軽々と朔の上に乗せられる。何をするつもりなのだろう。 「朔? マジでお前やめとけって。結人のケツ締まんなくなるから」 「結人がケツに欲しいって言ったんだぞ」  ようやく返事をしたかと思えば、僕に責任があるような事を言っている。状況が全く飲み込めない。 「ねぇ、何すぅの? 僕····また間違っちゃった?」 「ちゃったねぇ····。朔ねぇ、俺と一緒にゆいぴに挿れるつもりみたいだよ」 「り··くと··一緒に····朔の?」  そういう事か。朔のは大きいから、誰かと一緒に挿れた事がない。朔も挿れたかったのかな。 (朔も結構寂しんぼさんだよね。けど····) 「入るかなぁ?」 「入るわけねぇだろ。そこまで拡張してねぇわ」  八千代が食い気味で言う。拡張って、お尻の事だろうか。 「流石に無理じゃねぇ?」 「俺の挿れてる時、大畠が指挿れた事あっただろ。あん時、キツかったけどまだ余裕あったぞ。俺も今完勃ちしてねぇし。なぁ結人、俺と莉久のちんこいっぺんに食ってみてぇか?」  興奮した朔は、いつもよりツラツラと思いを零してくれる。僕としては、朔の心が見えて嬉しい。 「んへへ。(しゃく)と莉久のおちんちん、一緒に食べぅ」 「無理だったらすぐにやめるから言ってくれ」 「あぃ。朔、おちんちん頂戴(ちょーらい)♡」 「ダーメだわ。結人のがふわっふわで止まんねぇじゃん」 「チッ····しゃーねぇな。結人、こっち向け」  八千代が甘いキスをして何度もイカせる。きっと、余分な力が入らないようにしてくれているのだろう。もう、どこにも力なんて入らないから大丈夫なのに。  「キッツ····んぁ··朔やっぱ無理じゃない?」 「亀頭入った。莉久は大丈夫か?」 「んー····ギリギリ? けど··朔のデカすぎて····んぁー····潰されそう」 「わりぃ。頑張ってくれ。結人、グッといくぞ。力抜いててくれよ」 「待って待って。莉久と朔さぁ、上下入れ替わった方が良くない? ンのほうが挿れ易いだろ」 「そうだな。んじゃ、1回抜くぞ」  そう言って、朔は慎重に抜いた。けれど、それだけで噴いてしまうほど気持ち良い。腰が勝手に振れて止まらない。  一旦抜いてりっくんと朔が上下入れ替わると、僕は再びりっくんのおちんちんを咥えこんだ。そして、いよいよ朔が入ってくる。  ゆっくりとねじり込んで、亀頭がずぽっと入った。 「んぉ゙、ぁ゙····(あちゅ)ぃ····お゙(ぢぃ)焼けてぅ····んは、ぁ····」  りっくんがキスをしながら乳首を弄る。力が入らないように、指先で優しく遊んでるようだ。 「朔、1回イカせるから力抜けたら押し込んで」 「結構強引に行く気だな。わかった」 「ふぇ····莉久ぅ、ぁに──んあぁぁっ」  りっくんが乳首を強く抓る。ぐぅぅっと下腹に力が入り、深めにイッてしまった。 「んぐっ····亀頭千切れる····」 「んぁっ、チンコ潰れるッ」  2人の悲痛な叫びを聞き流し、くてっとりっくんに身を任せる。 「ふぅ····朔、今のうち」 「ん、あぁ」  ぐぐぐっと押し入ってくる。僕とりっくんは固唾を呑む。が、次の瞬間。様子を窺う余裕などなくなった。  アナルが焼けているように熱く、ナカは削り取られているのかと思うほど抉られる。 「んぅ゙··ぉ゙、あ゙あ゙ぁ゙ぁぁ!!!? はっ、ふぅ゙っ····()ぬッ····お(ぢぃ)もお゙(にゃが)()んぢゃ····ふ····はっ····」 「動くぞ」 「待って、無理無理! 俺のちんこ潰れ゙ッ····ん゙ぁぁっ····」  りっくんの苦しそうな喘ぎ声が脳に響く。すっごくえっちだ。もっと聴きたくなってしまう。 「へぁ····(しゃく)、動いでぇ····莉久のぉ゙、えっちな声··もっど、聴きたイ゙ァッ」 「はぇ!? なんっ──お゙ぁ゙ぁっ!!」 「お前ら、気持ちイイのか?」  朔が、ずるるっと引き抜きながら聞く。 「ふあぁぁっ♡ しょれ気持(ぎぼ)ぢぃ! んに゙ぁ゙あ゙あ゙」  「(ム゙)ッ··イ゙ッ、らってぇ····」 「わりぃ。もう我慢できねぇ。莉久、ちんこ潰れかけたら言ってくれ」 「潰れ゙る゙ッ、でぇぇ····」  りっくんが何を言おうと、容赦なく突き始める朔。これまでの2本挿しとは桁違いの圧迫感だ。ナカを擦られていると言うより、動くだけで抉られている。りっくんが全く動けなくなってしまった。  それどころか、普段は絶対に見せないような蕩けた顔をしている。思わず、りっくんにキスをしてしまった。それも、舌を差し込んで、本能のままにりっくんの舌を求めるような。  りっくんは時々嬌声を漏らしながら、徐々に雄の顔に戻った。そして、仕返しと言わんばかりに舌を絡め取られる。 「んはっ♡ マジでキッツいけど、ちょっと慣れてきたかな····。ゆいぴ、俺も動くよ。大丈夫?」 「らいじょばにゃぃ····もっ、わかんにゃ··イ゙ァッぁん♡」  朔がガツガツ突くのに合わせ、りっくんも腰を振り始めた。もう、お尻がどうなっているのか全く分からない。  2人が奥へ奥へと進んできている最中(さなか)、僕は気を失った。いや、よくもったほうだと思う。  目を覚ますと、満足そうな朔とりっくんが見えた。僕は、啓吾の膝を枕に眠っていたらしい。 「んにぇ····ごめ··寝ちゃってた····んぁっ」  起き上がろうとしたけれど、腕に全く力が入らない。それに、お尻から大量の精液が溢れ出てきた。 「寝たんじゃなくて気絶ね。身体····っつぅかケツ大丈夫?」 「ケツ····はっ!! お尻っ····んっとね····えーっと、大丈夫そうだよ」 「結人、無理させてわりぃ。本当に大丈夫か?」 「大丈夫だよ、朔。····あのね、苦しかったし死んじゃうかと思ったけどね、気持ち良かったのもホントだよ」 「そうか。····良かった」 「んじゃゆいぴ、俺と風呂行こっか」  りっくんに、にこやかに誘われた。これは、もしかして怒っているのだろうか。  全身(くま)なく綺麗にしてもらい、湯船に浸かるとお話が始まった。思った通り、お小言だ。  僕が朔を煽った事や、朔のサイズを考えずに誘った事など、兎に角ぷんすこしていた。 「でも僕ね、莉久があんなに感じてるの見れて嬉しかったよ。えっちな声も聞けて嬉しかったの。ちょっと苦しそうだったけど」 「そ、それもね! 恥ずかしいからヤなんだよ····」  ゴニョニョと言葉尻を濁すりっくん。今日のりっくんは、いつにも増して可愛い。 「莉久、愛してるよ」  まだまだ、皆の事を知らないんだと実感する。幼馴染なのに、りっくんの事ですら知らない事が沢山あるんだ。もっともっと知って、もっともっと好きになりたい。  僕はりっくんの方を向いて跨る。そして、僕からキスをした。もう少し勇気を出して、舌を差し込んでみる。それに応えて、優しく舌を絡めてくれるりっくん。  僕が反応できるように、ゆっくりシてくれるんだ。そういう優しい所が好き。 「ん··はぁ····。莉久ぅ、挿れていい?」  お尻に当たる硬いモノに、すりすりとお尻を擦りつけて強請ってみる。 「ん゙····、いいよ」  真っ赤になったりっくんは、少し俯いておちんちんを支えててくれる。僕はゆっくりと腰を下ろして、大きなそれを飲みこんでゆく。  全て飲み込んで、力の入らなくなった足で踏ん張り、なんとか腰を使って動く。けれど、すぐにイッてしまい動けなくなった。結局りっくんに動いてもらう。  今日は耳や頬、首筋へのキスがいつもの5倍くらいは多い。余程、僕の事が好きなんだと自惚れてしまう。  僕の嬌声とパシャパシャ煩い水音に、りっくんの甘い声が微かに混じる。浴室に響くそれは、互いの感度を耳から底上げしているようだった。  いつもよりも激しいお誕生日様のりっくん。やはりテンションが高い。僕のナカにぶち撒けた後も、抜かずにずっと抱き締めて離さない。 「莉久、昨日寝落ちちゃってあんまり覚えてないからさ、改めて··ね。お誕生日おめでとう。あとね、僕のこと、ずっと好きでいてくれてありがとう」  僕を抱き締める腕に力が入る。苦しいくらいギューッと抱き締め、フワッと緩めて僕の胸に顔を(うず)めた。 「俺、ホントに生まれてきて良かった。ゆいぴに出会えた事は勿論だけど、こうして抱き締めてるなんて今でも夢みたい」 「んふふ、僕も。莉久のこと、好きになってよかったなぁって思ってるよ。んへへ、大好き♡ 愛してるよ」 「お、俺もぉぉぉ····」  りっくんが泣き出しそうだ。優しく頭を撫でて宥める。くぽんとおちんちんが抜けて少し寂しいけれど、そのまま僕たちは逆上せるまで抱き合っていた。  夕飯は、僕が啓吾に教えてもらってグラタンを作った。僕が火傷しないか、皆ヒヤヒヤしていたようだけど、予想外に難なく作れた。  と言っても、僕はチーズを乗せてオーブンに突っ込んだだけ。それ以外は、殆ど啓吾が補助してくれたのだ。それでも、りっくんはとても嬉しそうに食べてくれた。  デザートは、ビターチョコでコーティングされた綺麗なバースデーケーキ。一緒に選びに行ったのだけど、僕が見ていた物にしたようなのだ。本当にりっくんはもう····。それに、僕からのプレゼントを添える。  プレゼントはブレスレットにした。最近ハマっているらしく、細身の物をジャラジャラ着けているのだ。その中の1つになればと思ったのだが、他のを全部外して僕があげたやつだけになった。他のも気に入ってたんじゃないのかな····。 「俺、ゆいぴから貰ったもの一色になるのが新しい夢だから」 「えー····。じゃぁ、来年からも身に着けるものあげなくちゃだね」 「楽しみにしてるね♡」    まぁ····、それはそれでいいや。それよりも、呼び慣れない莉久呼びで気疲れしてしまった。  けど、りっくんが幸せそうな誕生日を過ごせて何よりだ。プレゼントはさて置き、来年はもっと、僕がメインでご飯を作ってあげたいな。

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