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りっくんの狂気
僕が自分の誕生日を忘れていた理由。それが、りっくんの誕生日だ。プレゼントの事ばかり考えていたら、自分の事なんて頭から抜けていた。
甘いデートを堪能した僕の誕生日とは打って変わって、りっくんの誕生日は甘くも変態チックな一日になった。
りっくんは、デートよりもえっちを選んだのだ。それも、りっくんのお願いをなんでも聞くという、世にも恐ろしい一日が始まる。
昨夜 は、電話を繋いで日付けが変わるまで待ち、半分寝ながらりっくんに『おめでとう』と言って寝落ちした。
今日は僕が迎えに行きたかったんだけど、そんな事を許してもらえるはずがなかった。それどころか、りっくんが迎えに来てくれた。
朝食がまだだったので、商店街でサンドウィッチを買って公園で食べた。そこでちょっとえっちにイチャつき、今度は僕のおやつを買いにコンビニへ。
そして、手を繋いで八千代の家に向かう。勿論、どれだけ暑かろうが恋人繋ぎだ。絡める指が汗で滑る。
どれもこれも、全部りっくんのリクエストだ。隠さなくなったとはいえ、堂々とイチャつき過ぎな気もする。けど、りっくんの満面の笑みを見たら何も言えなかった。
この幸せ一色の笑顔は、きっと一生僕にしか向けられない。そう思うと、多少の羞恥なんて捨て置ける。
八千代の家に着くなり、僕をお姫様抱っこでお風呂へ連れてゆく。歩けると言ったが、聞く耳を持ってくれない。今日の僕は、いつにも増して甘々なりっくんの言いなりだ。
「りっく··んんっ··僕ね、自分で綺麗にして、りっくんを誘うつもりだったんだよ····なのに····」
「あー、それね。今朝まで迷ってたんだけど、やっぱ俺がゆいぴ綺麗にしたくてさ。俺の手でゆいぴが綺麗になってくの、すーっごい幸せなんだぁ。あと、今日1日“莉久”って呼んでね」
断れるはずがない。気の所為かもしれないけど、既にりっくんの目がイッているように見えるんだもの。
早くも狂気を感じる。まだ洗浄も終えていないのに、この調子で大丈夫だろうか。
洗浄を終えてベッドに僕を連れ込むりっくん。ずっと胡座 の中だ。
八千代が入れてくれたアイスココアをそこで啜り、半分くらい飲んだらマグを奪われた。そして、りっくんが意地の悪い顔をしてこう言う。
「ゆいぴさぁ、べろ痛いの?」
「な、なんで?」
「さっき公園でイチャついた時、舌絡めんの嫌がったでしょ」
「嫌··がっ··てない」
「ウソ下手過ぎかよ。結人、べーして」
逆らう事もできず、啓吾に言われた通り舌を出す。
「お。舌の先っちょ、ちょこんてデキモノできてんね」
「昨日ね、夕飯の時に噛んじゃったの。でね、朝になってもまだ痛いなぁって思って、鏡見たらデキてたんだ」
と、僕が説明しているのに、八千代が指でそこを啄 く。
「んぅっ、痛 っ····なんれ触ぅの!?」
「ふはっ····痛 ぇだろうなと思って。お前こそ、ぁんで勃ってんだよ」
八千代はニヤニヤと僕を見下ろして、僕のおちんちんの先をグリグリしながら言う。
「んぁっ··わ、わかんな····やぁっ」
先の切れ目に、ほんの少しだけ指先を差し込んだ。そこを拡げるように、ゆっくりと円を描きながら弄る。そして、キスをすると舌でデキモノを撫でる。痛いと言ったのに。
涙目で訴えかけると、興奮した八千代が舌を吸い始めた。激痛とまではいかないが、地味に痛い。
けれど執拗な意地悪のおかげで、次第に痛みが快感へと変わる。ワケが分からなくなって涙が溢れるけれど、泣けば泣くほど興奮するのが僕の恋人 たちだ。やめてくれるはずなどない。
八千代がお尻を弄る為に、僕をひっくり返してりっくんの方を向かせる。すると、りっくんもキスするなり舌でデキモノを弄 ぶ。
「莉久 ぅ··痛い の気持ちぃ ····」
「ん··ふ····はぁ····ゆいぴ ····美味しい 」
ダメだ。僕の舌を吸うのに夢中で全く聞いていない。興奮し過ぎてテンションが変になっているのだろう。
それにしたって、なんてえっちな顔でキスしているのだろう。涙で視界が滲むから、ぼんやりとしか見えないのが悔しい。
満足ゆくまでキスを堪能したりっくんは、僕のお尻を掴んで開くと、八千代に『ゆいぴ泣かせて』と頼んだ。
······は?
八千代は小さな溜め息を吐くと、僕のお尻を両手で掴んだ。亀頭を穴に押し込むと、その後は一突きに奥までばちゅんっと入ってきた。
大きくて硬いそれが、ズドンと入った衝撃たるや。目がチカチカして息ができなくなった。浅い息しかできない僕の上体を持ち上げ、りっくんがねっとりと絡みつくようなキスをする。それどころじゃないんだけど。
奥を叩く強さが増し、りっくんに舌を吸われてイッている時に結腸を抜かれた。キスの音が脳に響いて、八千代の腰を打ち付ける音が霞んでいる。ぼーっとして、もう何も考えられない。
どのくらい経ったのか、キスで酸欠になり意識が朦朧としていた。八千代が結腸に深く突き挿れ、長い射精をしている。
熱くなってゆく下腹を握り、痛い舌先でりっくんの舌を求める。そして、それに応えてくれるりっくん。
次はりっくんが挿れるのかと思ったが、僕を朔に引き渡した。ふにゃふにゃに蕩けた僕に、耳打ちをしてお強請りをさせる。
「朔 ····苦しいの、シて?」
自分が何を強請っているのかも分からないまま、与えられたおちんちんに舌を這わせる。朔は、僕とりっくんに乗せられてくれるらしい。
意図して乗ってきた朔だが、どうにも昂りを抑えきれないようだ。目が合うだけで妊娠させられそうなほど、男らしい顔で僕を見てくる。それに応えたくなって、僕はまた朔を煽る。
「朔 ····酷く シて ? 服従 ····させてほしい 」
この間、啓吾に言わされて言ったら、すっごく喜んでくれた台詞だ。咥えながら言ったから喋れていないけど、ちゃんと伝わっただろうか。なんて、心配は無用だった。
朔の目が、すっと雰囲気を変える。それを見て、しっかり伝わったのだと確信した。
朔は、一気に喉奥までねじ込む。そして、奥で小刻みに亀頭をシゴく。最後は頭を掴んで、逃げられなくして犯すように喉奥へ射精した。
朔はそのまま、萎えることのないおちんちんを抜いてくれない。
「ほら、存分に味わえよ。お前が強請ったんだからな」
朔は、大きなおちんちんを口に突っ込んだまま、動かさずにかれこれ数分が経った。舐めろと言われたから一生懸命舌を動かすが、おちんちんでいっぱいになった口内で舌を動かすのは難しい。
前髪を掴まれ逃げられない。とめどなく涎が滴る。僕を見下ろす朔がカッコ良すぎて、弾けそうなほど跳ねる心臓が痛い。
こんなに酷くされて、普通ならきっと怖くて泣いてしまうのだろう。それほど、朔の気迫は凄い。もはや、えっちではなくレイプされているような圧を感じる。
けれど、僕はそれに興奮している。朔の恍惚な表情を眼前に、もっと滅茶苦茶に犯されたいとさえ思っている。
「やっぱさぁ、朔だと物理的に苦しそうなのがいいよねぇ」
「えー? 俺は?」
「啓吾と場野は、加減できてんのか分かんないから危なっかしいんだよ。見てて可哀想になるし」
「どの口が言ってんだよ。お前、結人ガン泣きさせて笑ってんだろ。マジでイカれてんのかと思うわ」
「それな。莉久の攻め方はねぇ、キモい。変態過ぎ。朔もだけどさ、莉久は特に精神的に責めるもんな。そっちのが見てて可哀想だかんね」
「え、だってゆいぴが可愛いんだもん。しょうがなくない? なんで皆が俺みたいになんないのか不思議だよ」
「「なんねーよ」」
最近、僕がイジメられているのを横から眺める良さに気づいたのだと言うりっくん。全くもって理解できないが、りっくんが満足そうなので何も聞かないことにしよう。
りっくんは、僕が朔に酷く扱われるのを隣で見ながら自慰を始めていた。が、結局辛抱できずに、後ろから僕のナカに侵入する。
「ん゙、ぅ゙··ぁ♡」
気持ち良すぎてダメになる。朔に気道を塞がれながら、りっくんに結腸を抜かれた。ベッドに噴射し続ける潮が、膝を中心に溜まっている。
何を思ったのか、八千代が来て腰を強く嚙んだ。当然、声なんて出せない。おまけに、啓吾がおちんちんをシゴいている。乳絞りをしているみたいだ。
皆して、僕を殺す気なのだろうか。
朔は喉に捩じ込んだまま、すぐにまたイッた。息ができなくなったのを察してくれたのだろう。
啓吾はおちんちんをシゴキながら、乳首を強めに弄っている。八千代が腰を甘噛みしながら乳首に手をやると、示し合わせたかのように同時に抓 った。
「んあ゙あ゙ぁ゙ぁぁ!!! 痛 い゙ぃ!! 乳首 取れ ぢゃうぅぅ!! んぉ゙っ····かはっ····」
「あっはぁ♡ すーっごい締まるぅ♡ ゆいぴ、俺の限界まで挿れるよ? 頑張ってね。息しないと死んじゃうよ♡」
そう言って、りっくんは僕のお尻を思い切り開き、これまでりっくんが来たことのない所まで入ってきた。
息なんてできない。吐きっぱなしで、本当に死んじゃいそうだ。意識を飛ばしそうになっても、次の瞬間に突く衝撃で戻される。これは辛い。
「んォ゙ッ····ぅえ゙··」
「おい莉久。加減」
啓吾が制止するが、全く意味を成さない。
「ごめ、無理。もうちょっと··で、イクから。ゆいぴ、頑張って♡」
「ひゃぃ♡」
「「はぁぁ····」」
八千代と啓吾の溜め息が、『どの口が言ってんだよ』と物語っていた。そして、寂しんぼな朔が再び参戦する。
「結人、口とケツ、どっちがいい?」
口とお尻····。どっちが気持ちイイって事かな。
「お····お尻 ····」
「わかった。ケツ、壊れたらごめんな」
····ん? どういう事だ?
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