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大自然の中で

 りっくんの引くエアーマットに乗せられ、啓吾たちの待つ場所まで揺られる。この揺れが、色々と刺激してきて辛い。  行きは、水に手を浸けて『気持ち〜』なんてはしゃいでたけど、今の僕にそんな余裕はない。海パンの中では、今にもひり出してしまいそうなプラグと格闘中なのだから。 「りっくん、お(ちり)、苦し····」  お尻だけじゃない。下腹もすっごく苦しい。 「だよね。急いで戻ろうねぇ」 「ここで、抜いちゃ··ダメ?」 「ダメだよ。皆の前で、俺のぶっぱさせたいんだもん」  ダメだ、りっくんの変態が度を越していて止めようがない。どうしたものかと、考えようにも集中できず考えがまとまらない。  そうこうしているうちに、気がつけば啓吾たちの声が届く所まで来ていた。 「お前らおっせぇよ。さっき朔が来てキレて戻ってったよ? どーせヤッてたんだろうけどさ。だったら混ぜろよなー」  大きな声で何を言っているんだ。いくら人気(ひとけ)がないと言っても、居ないわけじゃないし声は湖畔に響いてるんだぞ。  それはそうと、やっぱりバレていた。そりゃ、結構な時間が経っているんだもの。もしも逆の立場なら、流石の僕だって気がついただろう。 「啓吾は反省してろって言ったでしょ。どーせしてないと思うけど」 「あ··。したした〜」  絶対に嘘だ。おそらく、この反応は忘れていたに違いない。  それに、きっと朔が来た時、焼けた食材をいくらか持ってきてくれたのだろう。啓吾の横に、食べ散らかしたサザエの貝や串がある。 「つぅかさ、結人のエロ顔晒してていいの? なんかヤバくね?」 「ね。なんか余韻凄そうだけど大丈夫? 武居、熱中症とかになってない?」  冬真と猪瀬くんが心配してくれる。僕にアテられたのか、猪瀬くんの腰を抱く冬真の手が、いやらしい動きをしているけれど。 「俺がそんなヘマするわけないでしょ。ちょっと仕込んでるだけだから大丈夫だよ」  と自慢げに返して、エアーマットを岸へ引き揚げる前に、僕を抱き起こしてくれるりっくん。そのままマットから下ろしてもらう。  足首まで水に浸かると、火照った身体を少しでも冷ましてくれる。冷たさもだけど、ちゃぷちゃぷ足元が揺られる感じも凄く気持ちが良い。 「ゆーいと♡ なに仕込まれてんの?」  エアーマットを引き揚げるりっくんに代わり、啓吾が僕の身体を支えてくれる。正面から僕を抱き締め、片手は水着に手を突っ込んでお尻を揉む。  プラグをクイクイッと押して、ちゃんと入っている事を確認する啓吾。 「んぁ····」 「んは、かーわい♡ 莉久、これリモコンは?」 「リモコンは濡れたら壊れるからテント」  リモコン····?  これ、ただのプラグじゃないのかな。 「おっけおっけ。んじゃ戻ろっか。結人、歩ける?」 「あ、歩ける····」  正直、一歩踏み出すだけでもかなり危ない。足の力が抜けるか、お尻から抜け落ちちゃうか。  それでも、気丈に振る舞いたい僕は懸命に一歩を踏み出す。けれど、2歩目で膝の力がカクンと抜けた。  あわや転倒寸前で、啓吾がさっと受け止めてくれる。流石、僕の王子様だ。そのまま華麗にお姫様抱っこで運んでくれるんだもの。  情けなくて仕方ない僕は、タオルで顔を隠して小さく唸っていた。そんな僕を、啓吾はひたすら『可愛い』とキスを落としながら歩く。  拠点に戻ると、ムスッと膨れた朔がサザエを焼いてくれていた。丁度食べ頃だ。 「朔····。ご、ごめんね?」 「サザエ焼くのこれで5回目だぞ。残り少ねぇから今度こそ食えよ」 「はい」  飲食スペースには簡易テントを2つ並べて立てていて、三方を黒い遮光シートで目隠ししている。日除けなんだそうだ。出入口になっている一辺からは、バーベキューコンロと湖だけが見えるようにセッティングされている。  そのテントの下に入り、そぅっと啓吾に下ろしてもらう。椅子に座····れるはずもなく、立ったまま朔からお皿を受け取ろうと試みる。が、1歩も歩けない。下ろしてもらったその場から動けなくなってしまった。 「どうした?」 「え··っと、なんでもない」  心配そうな顔でサザエを差し出す朔。僕は、手を伸ばしてそれを受け取る。だけど、重心を前に移した途端、バランスが取れなくなった。 「わっ、んんっ」 「っぶね····」  ニマニマしながら僕を見ていた八千代が、咄嗟に僕の身体を支えてくれた。お礼を言おうと見上げると、反対の手には何か飲み物を持っている。 「八千代、それって····」  プラスチックの透明なコップには、どう見てもビールが注がれている。 「ノンアルな」  ノンアルコールのビールらしい。本当かどうか疑わしいが、ここは信じることにしよう。  それよりも、今問題なのは僕だ。八千代を見上げた時、視界に入ってしまったのだ。テントから、リモコンを持って戻ったりっくんが。 「啓吾、これ持ってろ。結人が動かねぇ」  動かないんじゃなくて、正確には()()()()んだけどね。八千代は、啓吾にコップを渡すと、僕の脇を持ち上げてちゃんと立たせてくれた。  その様子を、訝しげな目でじとっと見ている朔。 「さ、朔····? どうかした?」 「それはこっちのセリフだ。お前、ちょっとケツ出せ」  抵抗できないように、脇を持ったままの八千代。瞬く間に結託するんだから。  僕の後ろに回り、おもむろに僕をひん剥こうとする朔。海パンに手をかけた瞬間、お尻のナカのモノがブブブッと動き出した。 「ふあぁぁっ♡」 「お··、なんか挿れられてんのか。ビビった····」  と言いながら、ずるんと海パンを下ろしてしまう朔。ぐちょぐちょのお尻と、ぴょこんと勃ったおちんちんが剥き出された。 「なっ、ちょっ、やっ、待って、冬真と猪瀬くんも居るんだよ!?」 「今更だろ。何回一緒にヤッてんだ」 「そ、そういう、んんっ、あっ、問題、じゃ··んぁっ」  振動の強さが増してゆく。椅子に座って、ニヤニヤしながらこっちを見ているりっくん。凄く悪い顔をしている。  て言うか、こんな状態の僕を無視して、啓吾と冬真、猪瀬くんは普通にバーベキューを楽しんでるんだけど。どういう神経をしているんだ。  悶える僕を見て、朔は何も言わず僕を八千代から奪うように抱き上げた。  そして、どういう理由(わけ)か、食材を並べていた台の上にマットを敷いて僕を乗せる朔。四つ這いで、お尻は丁度朔の腰辺りの高さに。 「抜くぞ」  朔は、僕の反応を待たずにプラグを抜く。大きいから膨らみがいつもより入口に引っ掛かって、お尻が捲れるんじゃないかって心配になる。  けど、そんな心配は要らなかった。抜くと同時に、朔のおっきいおちんちんがどちゅっと入ってきたんだもん。りっくんのが溢れる隙もない。 「あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙ぁ゙ぁ゙っ!!」  お腹の奥まで、一気にねじ込んだ朔。僕の声に混じって、りっくんの『あーあ』と残念そうな声がうっすらと聞こえた気がする。  りっくんは、自分のをぶっぱするところを見せたかったんだもんね。でも、これじゃしょうがないや。僕にはどうする事もできないんだもん。 「もー、びっくりすんじゃん。さっくぅん、いっくら見えねぇからって声は聞こえっからね?」  テントの中を覗きに来た啓吾が、竹串でサザエをほじくりながら言う。  おそらくだけど、遮光シートの目的は日除けだけじゃなくて、こういう時の為でもあるのだろう。  けど、使っているのは風通しがいい遮光シートで、縁以外はメッシュ仕様なのだ。という事は、外から全く見えないというワケではない。  僕の腰を上から押し、角度をつけて抉る朔。声を我慢するなんて不可能だ。 「エロい結人が悪い」  それが啓吾への答え。啓吾は、呆れて『今人居ねぇからいいけどさ』と言って戻って行った。  そして、僕が乗っている台を挟んで、八千代が正面に立つ。 「前菜な」  と、冗談を言って咥えさせる。待たされていた割に、えらくご機嫌な様子だ。  ガポガポと、容赦のない突き。僕の喉を犯す時、八千代とりっくんは本当に遠慮がない。余裕がないというワケではなさそうなのだ。単純に楽しんでいるみたいな、まさに“犯されてる”って感じの使い方をする。 「んっ··ナカ、すげぇ締まる····」 「見られるかもって思った方が、ゆいぴは興奮しちゃう変態だもんねぇ」  ようやく口を開いたかと思えば、意地悪を言ってくるりっくん。隣に来て、八千代の腰を押さえていた右手を持ち上げる。  そうして、脇をぴちゃぴちゃと舐め、羞恥責めを始めた。 「ゆいぴ、脇舐められるのいつも恥ずかしがるよね。ゆいぴは汗も美味しいから恥ずかしがることなんてないのに。可愛い♡」  朔と八千代から、ドン引く声が漏れた。僕も、喋れないけど『気持ち悪い』と言ってやりたい。  それでも、舐められると感じてしまうのだから、文句も何も言えないのだけれど。 「結人はどこをどうされても気持ちいいんだな。舐められてまた締まってる」  実況をしてくれなくていいんだけどな。朔もご機嫌なのだろう。いつもより口数が多い。  それに、心做しかおちんちんがいつもより大きい。結腸をぐぽぐぽするのも、いつもより執拗い。それに、ダメな所の手前で遊ぶようにおちんちんを扱いている。  余裕を持って興奮している時の皆は、いつも以上にえっちだしやりたい放題で困ってしまう。それを止められない僕なのだから、仕方ないけれど。  この調子じゃ、食べる暇なんてまだまだ与えてもらえそうにないや。

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