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止まらない八千代
「八千代 ··ぅぷ··おっきぃ····」
うわ言の様に言い零すと、ナカで八千代のがグンと大きくなった。反射なのか、勝手に漏れる自分の声の甘さに照れてしまう。
「そこ 、ぐりぐりしないで ぇ····」
ポコッと浮き出た所、要は八千代のおちんちんの先にあたるところ。そこを、大きな手で包むように押さえて、ぐりぐりぐりぐりする八千代。
すごく楽しそうで何よりなんだけど、気持ち良すぎて頭がおかしくなりそうなんだ。と、喋れず鯉の様にはくはくしてしまう僕の口を、横から朔が塞ぐ。
なんてこった。八千代と朔が、とんでもない雄々しさ全開で僕を獲物 に定めている。本当にこのまま、食われるんじゃないかって圧を感じて身震いした。
「待っんぅ····は、朔 ··待っ──ん、ぁ、ふ····」
息ができるように、気絶しないように、朔は時々唇を離してはすぐに激しいキスを再開する。大きな舌で僕の口をいっぱいにして、唾液と吐息が絡み合う中、涙でいっぱいの僕の目を見つめる朔。
僕の頬を包んで、1秒も離れたくないと言うように、ずっとずっとキスをやめない。
ヤキモチなのか、八千代が奥を抉る。声が出せなくて苦しい。
苦しいのも気持ち良くて、ぶしゃっと潮を撒き散らした。朔に掛かっているような気がするんだけど、朔は微動だにしないから分からない。
眉間に皺を寄せて、止まらない涙を親指で拭う朔。どうして難しい顔をしてるのかな。僕が舌を絡められないから、気持ち良くないのかな。
「朔、舌噛まれんなよ」
八千代はそう言うと、僕のお腹の奥の奥へねじ込んで射精した。なのに、八千代の腰は止まらず奥を突き続ける。
「はぁ····結人、愛してる」
突然の、朔からの告白。ぶわわっと顔が熱くなり、お尻がきゅぅぅんと締まる。
「ぼ、僕も、愛してぅよ」
僕は、朔へ両手を広げる。すると、朔は僕を力いっぱい抱き締め、耳元で何度も『愛してる』と呟いていた。まるで、僕の無事を噛み締めるかのように。
八千代は、空気を読んで少しだけ腰を止めてくれている。朔ごしに見える八千代が、休憩がてら前髪を掻き上げて『あっちぃ』と言ったのを、僕は見逃さず軽イキしてしまった。だって、あんまりカッコイイんだもん。
数分も待てず、八千代は『退け』と言って朔を退 ける。朔も、少し落ち着いたのか水を飲みにベッドを降りた。
未だに、朔は感情の起伏のタイミングが分からないところがある。だけど、いつだってそれに合わせて受け止めたいなって思うんだ。
それなのに、情緒もなにもなく八千代は僕を抱き上げて上に乗せる。アレだ、騎乗位。足に力が入らないと、自重で奥を抉っちゃうから怖いんだ。まさに、今がそれ。
八千代は、僕の手首を持って、下に引きながら高速で腰を突き上げる。僕の身体は軽々と跳ね続け、イッてもイッてもやめてくれない。
(絶対、今、変な顔してる····もう、そんなに見ないでよぉ······)
焦点が合わないけれど、時々目が合う八千代は、瞬きもしないで僕を眺めてる。
僕が『もうダメ』と上体を落としそうになると、八千代は両手を繋いでそれを止めた。ゆっくりと指を絡め、しっかりと握る八千代。
すっごくえっちなんだけど、繊細さを楽しむ余裕なんてないんだよ。
倒れ込めないまま、再び突き上げ始まる。さっきより威力もスピードもマシだけど、イキっぱなしの僕にはかなりツラい。
苦しいから、怖いから、もうイキたくない。そう思うのに、身体はバカみたいに八千代のおちんちんを奥へ奥へと呼び込む。
何を思ったのか、急に僕を呼び抱き締めてくれる八千代。少し休ませてくれるのかな。なんて甘っちょろいことを考えた僕が馬鹿だった。
八千代が、アナルに指先を掛けて拡げる。背後から聞こえる荒い息遣い。めちゃくちゃハァハァ言ってる。りっくんだ。
「まだまだナカ、綺麗にしてあげたい。つぅか、場野長すぎてもう我慢できない····。挿れてい? 挿れるよ?」
なんて、僕のお尻におちんちんを叩きつけながら言うりっくん。否応なく挿れるくせに。八千代が“どうぞ”ってしてるんだから、決定権は僕にないんだ。そもそも、僕が断るはずもない。
コクッと頷き、りっくんを受け入れる。
「んぎゅぅ··は、あっ、んあぁぁっ♡」
ガチガチに勃って反り返ったりっくんのおちんちんが、ナカを抉りながら拡げて進む。ゴリゴリされると、ゾワゾワが腰から背中を駆け抜けていく。
八千代は前立腺を潰して楽しんでいるし、りっくんは僕の腰を押して色々な角度で奥を目指していく。2本入っているだけでも苦しいのに、それぞれが好き勝手に動くんだから堪らない。
暫く好きなように楽しむと、僕越しに2人はアイコンタクトをとった。普段はくだらない衝突ばかりの2人だけど、こうなった時だけは妙に気が合うらしく、息ピッタリで交互にナカをこすり蹂躙する。
八千代の上で蹲り、2人の猛攻に耐えること数十分。何度かイキそうになっていたのに、先にイッたら負けと言わんばかりに我慢し合っている。
それでも、僅差でりっくんが先にイッてしまった。
僕のナカから出るりっくん。とても満足しているようだ。八千代はまだまだ足りないと、挿れたまま僕を抱き上がって立ち上がった。抜かずに何回する気なんだろう。
ベッドから降りると、鏡張りの壁へ僕の背中を押しつける。激しい突き上げに、背中がキュッと擦れて時々痛い。でも、それさえも興奮材料にしかなり得ないのだから恐ろしいものだ。
「ハ··、今日はもう、我慢も加減もしねぇぞ」
耳元で、皆に聞こえないように囁いた八千代。名残惜しそうにおちんちんを一度抜くと、僕をオモチャ用の棚の前に下ろして手をつかせた。
棚は僕の腰より少し高いくらい。もう足がぷるぷるして立っているのもやっとなのに、八千代のピストンはまだ激しさを増す。かろうじて棚に手を掛けていたけれど、それも限界だった。
ズルッと手が滑った瞬間、八千代が僕の上体を掬い上げてくれる。そのまま、脇の下に腕を回して僕を抱き締めると、僕を持ち上げて上体を棚に乗せてしまった。
足が着かず、されるがまま遠慮のないピストンを見舞われる。棚が揺れて少し怖い。
そして、八千代は再び僕の背中に抱きつく。かと思えば、何を思ったのか上体を起こして僕を抱き上げた。
抱き締められている脇下と、挿さったままのおちんちんだけで浮いている。凄く怖い。なのに、とても興奮しているのは何故だろう。
「ひゃちっ、八千代 っ、足 、足着かない っ··んっぐ、ぅ゙え゙ぇ゙ぇ゙ぇぇ」
自重で八千代のおちんちんがお腹を抉る。どちゅどちゅ突き上げられる度に吐いてしまい、八千代の腕も胃液でドロドロだ。
けれど、八千代はそんなのお構い無しで突き続ける。僕の潮なのか、皆の精液なのか、分からないけれど床にびちゃびちゃと落ちる音が聞こえる。
それも、八千代が腰を打ち付ける音に混じって微かに聞こえるだけ。なんだけど、想像したらえっちだなって思ってしまう。
それより、八千代が離してしまえば、お腹を突破ってしまいそうで怖い。
足がピンと伸びきって、ガクガクと痙攣し始めた。お尻もお腹もずっとイキっぱなしで、息も上手くできない。
そんな僕の上体を、八千代はまた棚の上に置いた。少し休ませてくれるのかな。なんて、またも甘っちょろい考えは一瞬にして打ち砕かれる。
僕の足は床から浮いたまま、八千代が満足ゆくまで続く高速激重ピストンでイかされ続ける。棚が潮まみれになっちゃってもいいのかな。まぁ、ダメでも止められないんだけどね。
「やちっ、ぉ゙っ♡ ぁ、あ゙、あ゙ぁ゙っ♡ イグイグイグぅぅっっ!! イ゙ア゙ァ゙ッ!! イグ、にょ、止゙まんにゃ··──んぉ゙っ♡♡」
ドチュッと奥を貫き、八千代が最奥をグリッと抉ったまま腰を止めた。ドクドクと流れこんでくる精液の熱さを、お腹の奥で感じる。
くたっと僕の背中に乗る八千代。八千代の体重でプレスされる苦しさが、僕の甘イキを止めさせてくれない。
「お前が満足するまで··ンッ··汚ぇの、掻き出してやっから覚悟しろ」
耳元で、低い声を唸らせる。
もうとっくに掻き出されちゃってるよ。たった一巡で、どれだけ深く激しくされたか忘れたの?
と、心の中で問うたけど、一文字も声にならなかった。僕はそのまま、ゆっくりと目を閉じ気を失ってしまった。
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