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セクシーメリークリスマス編 6 メロメロ、クラクラ
クラクラしてしまうキス。
「ふぅ……ぁ、ふ」
絡まり合う舌先から溶けてしまいそうな熱いキスを交わしながら。
「あっ……っ」
成徳さんの、が、硬くなって、僕の下腹部に当たって、る。
成徳さんの、硬くなってる。
「何、これ、どうしたの?」
「あっ」
抱き締めてくれる成徳さんの手がするりと僕のパジャマの中へと忍び込んできて、はらりと裾を捲り上げてしまう。顕になったのは、僕の、お尻で。
気恥ずかしさに、頬が熱くなってたまらなくて、思わず成徳さんの胸に押し付けるようにしてうずくまった。
「後ろ」
「変、ですよねっ」
「なんで? 全然」
「!」
ほ、本当ですか?
「可愛いじゃん」
わ。
「ひゃっ」
大きいな手が僕の、剥き出しになっているお尻を優しく撫でてくれる。
「あっ」
指先、熱い。
「紐になってんだ」
「は、はひ」
「このひらひらしてんの」
「フリル、です、っ、っ」
そのフリルの紐に成徳さんの指が絡まって、ピンと後ろが引っ張られると、喉奥がひりついてたまらないほど熱くなった。
「あっ」
「プレゼント?」
「! な、なんというか、これ、は……その、成徳さん、が、喜んでくださる、かなって」
「買ったの?」
「ね、ネット、通販で、置き配、で」
「っぷ、あそう」
「わっ」
「ちょっと、バスルームじゃ色気ないだろ?」
「あ、あの」
「暴れない」
「は、はひっ」
言われて、まるで子猫がお母さん猫に運んでもらう時のように、じっと固っていた。そして、そっとゆっくり寝室へと抱き抱えられたまま運ばれて、ベッドの端に丁寧に下ろしてもらった。ふかふかのラグ。寝起きでベッドから一番に足を下ろした時、心地良く起きられるようにって、毛足が特別長いラグの上。
「っ」
そして、成徳さんだけ、ベッドの端に座った。
恥ずかしい。どうしよう。もう溶けてしまいそうなくらい、いえ、溶けたいくらいに恥ずかしくてたまらない。
「見せて、前も」
「っ」
でも、僕、したい。
「あ……変、かも、です」
「似合ってる」
「っ」
「俺へのクリスマスプレゼントなんでしょ?」
「は、ぃ」
僕、成徳さんのこと、メロメロに、したい、から。
「ど……ぞ」
じっと見つめる成徳さんの目の前で、恐る恐る、そっと、ボタンをかけられなかったパジャマの前をぎゅっとして握りながら、裾だけをそっと、そーっと、自分で捲りあげた。
見てくださいって、破廉恥な格好を見せつけてる。
「……」
見られて、る。
「……」
あ、やだ。
ドキドキ、しすぎて。
「……ぁ、たくさん、いろいろあって、どうしよって」
選んだのはチャコールグレーのランジェリー。後ろはTバックになっていて、紐にフリルがくっついている。尾てい骨のあたりで、Tの字になっているけれどそこがレースになっていて、リボンがついていて、少しだけレースが大胆に開いてるのがちょっとドキドキしてもらえるかなって。まるで触ってって言ってるみたいに、穴が空いてるから。そして、腰骨を心許ない一本のフリルの紐がラインを描いて前に伸びて。
前はギリギリまで布を小さくしながら、レースで素肌を見せるつける大胆なデザイン。斜めにレースがカットされてるから、片方だけが本当に際どいところまで見えるようになってる。けれど、卑猥っていう感じにならないのはフリルがあるから。
似合うか、とかよりも。
成徳さんに興奮してもらえるかなって、それを思いながら選んだランジェリー。
「これならいいかもと思ったんです。でも、つけてみたら、変だと思って、その」
「なんで?」
「だ、だって」
「似合ってる」
「!」
「可愛い、エロい」
わ。
「本当、ですか?」
「あぁ」
「セク、シー?」
「あぁ」
「わっ」
腕を引っ張られて、もっと近くって、無言で引き寄せられた。すぐそこに成徳さんの視線があって、僕の腰の辺りがすごくすごく近くて、その。
「あ、あんまり見ないでください」
「なんで」
「そ、その、あの」
もじもじと腰をくねらせたところで、その視線から逃れられるわけがなくて。でも、その視線に晒されてると思うと、その。
「た、勃っちゃう、と、はみ、出ちゃう」
「それがいいんじゃん。だから、女性モノにしたんでしょ?」
「へ? ぇ?」
「男モノでもあるじゃん。けど、佳祐なら細いから充分女性モノでもいけるだろうけど」
「え、えぇっ、こういうの男性モノでもあるんですか?」
「あるでしょ。よく知らないけど」
声にならない叫びとはまさにこのことで。僕は頭からドカーンって爆発してしまいそうだった。
「し、知らなくてっ、その、セクシー、下着って探してたからっ、僕、男性モノでもこういうのがあるなんて思わなくてっ、ご、ごめんなさいっ」
「なんで?」
「だって」
「似合ってるからいーじゃん」
でも、男なのに女性ものなんて。
「なんでもいーよ。男物でも女物でも」
「あっ」
「エロくて」
履いたりして。
「可愛くて」
腰に手を置いて、成徳さんが引き寄せた。
僕はよろめいてしまって、その肩に手を置いて掴まりながら。自分の指先がジンジンと痺れているのを感じてる。
「ありがと」
「っ」
クラクラする。
「もらえるんでしょ? これ、クリスマスプレゼント?」
「あっ」
「俺の」
「あ」
僕、早く、成徳さんに、もらってもらいたくて。
「どう、ぞ、たくさん、して……ください」
クラクラ、してます。
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