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第8話 プリプリ ーENDー

   コウイチのオフィスで、プリプリと怒り狂うルイ。 「やっぱりアナタの元婚約者に、不貞を犯した罪で何らかの制裁処置を考えるべきです!」  イライラとルイは、コウイチの前をアッチに行き、コッチに行きと、ウロウロと行ったり来たりを繰り返す。 「そう言っても… 先方に断られたから、結婚しなくて済んだわけだしだなぁ… それに元婚約者殿の(つがい)だって、そんなコトをされれば牙を()くぞ? どんなアルファも軽んじると痛い目にあうのはコッチだからな」  オフィスを歩き回るルイの小さな尻を、コウイチはウットリと眺めていた。 「ですが、コウイチさん! あまり甘い顔をすると、アナタが(あなど)られるコトになりますよ?!」 「こういう時はケンカを売るのではなく、握手の手を差し出して恩を売った方が無難(ぶなん)なのさ! 相手も少しは引け目を感じているだろうし… 何より面倒臭くなくて良い」  ニヤニヤと嬉しそうに笑うコウイチは、ルイの腰を掴まえ…  チュッ… チュッ… と頬や額にキスを落とす。 「それよりもルイ、次の休みに子供を連れて、3人で動物園に行かないか?」 「デート… ですか?」 「そう、初デート!」  フワリとルイは、頬を赤らめた。  ー E N D ー あとがき  ○  ○  ○  ○  溺愛甘々が無かったのが、ちょっと寂しいですが…   きっと、これからはそんな恋人たちになってゆくコトでしょう。  ココまで読んで下さり、ありがとうございます☆彡

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