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大罪人の罰 3(※)

「ははっ! 罰を受けることがてめえの仕事たぁ、軽いもんだなぁ!」 「違いねぇ!」  哄笑する男達は、その後も容赦なく青年を犯した。 「その身をもってしっかり罪を償え! レイヴン!」  青年ーーレイヴンは、何も言わなかった。ただ男達の捌け口として、されるがままこの罰に耐えていた。  そして犯されるたびに、その身が裂けそうなほどの苦痛を伴い、レイヴンは死を感じた。特に今夜は、普段以上にその扱いが酷かった。  男達の言う通り、この数日は村から離れ静かに暮らしていた。理由あってのこととしても、それが村人に露見されれば勝手なことをしたと罵られ、必ずや酷い目に遭ってしまう。口が裂けてもそれは言えなかった。  バレてはいけない。青年は男達に捕まった時、村へ姿を現さなかった理由について体調が優れなかったと答えた。  だからこそ、今夜は性欲を持て余した男達の数が多く、扱いも酷さを増していた。  秘部の滑りがよくなるように使われる油は始めのうちだけで、以後は男達の吐き出した体液だけで抜き挿しを繰り返された。乾いた身体の内側が切れたせいで血も混じり、余計に滑りが良くなったと、以後の男達は油を足さなかった。  今日ばかりは死んでしまうかもしれないと、レイヴンは死を覚悟した。だが…… (今死んでも、"次"の自分が苦しむだけ……できるだけ耐えなくちゃ……)  それは決して安らぎを与えてくれるものでないことをよく知っている彼は、気力だけは保つよう首元に巻かれた首飾りを握りしめた。  不思議な緑色の石が嵌め込まれた首飾り。綺麗なそれは、まだ愛着が湧くほど長い時間を共にしたわけではないものの、今の彼にとって唯一縋れるものだった。  静かに暮らしたこの数日は、まるで夢のように穏やかだった。それは罰を受け続けたことに対する神から与えられた束の間の休息だとレイヴンは思うことにした。そしてもう、これ以上に穏やかな日々は決して訪れない。  きっと明日も、その明日も、この身は男達に犯される。  身に覚えのない過去の罪を償うべく、レイヴンはその身を犯されるのだ。  己の身体がどれだけ悲鳴を上げようとも、己の心がどれだけ踏みにじられようともだ。  レイヴンが傷つくたびに男達は昂ぶるのか、それまで鎮まっていた者も再び彼を犯し出した。  僅かな気力を振り絞るものの、レイヴンの息はもう絶え絶えになっていた。

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