ただでさえ激しく思えた律動も九条にしたら加減をしていたらしい。 そう思ったのは、祐羽が今身をもって体験しているからにほかならない。 「イッ、アァッ」 一際大きく声を喘がせてしまう。 地震が起きたかの様に錯覚する。 それほどに、体全体が揺れ動く。 狭い胎内を逞しい男根で抉られ、奥に突き込まれる。 恐ろしく張り出した部分が、祐羽の感じる場所を的確に刺激していく。 そこを押されると、体の力が一気に抜けてしまうのだ。 もう思考が麻痺を起こしそうだ。 痛いはずが、そんな感覚も今はない。 圧迫感も気にならなかった。 とにかく気持ちが良い。 「あっあっあっあっ」 閉じることを忘れた口からは、自然と声が漏れる。 止めたくても止められない。 鼻にかかった甘えた喘ぎに、耳を覆いたくなる。 自分の声じゃないと思いたい。 眉間に皺を寄せ、初めての快感を追うことしか出来ていなかった祐羽だったが、一瞬耳に九条の吐息が聞こえた。 「…！」 思わず目を開けると、自分を見つめていた九条と視線が絡まった。 恥ずかしさと九条から溢れ出る雄のフェロモンに充てられて、祐羽の顔は一気に紅潮した。 その表情を九条は見逃さなかった。 祐羽の顔の横に両腕をつき身を乗り上げると、顔を近づけてきた。 キスされる…。 思った通り口づけられたが、合わせた唇を抉じ開けられ、熱い九条の舌が当然の権利というように祐羽の口腔内に進入してきたのだった。