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思い出しては…
怠いとはいえ授業中に眠るなんて大それた事は、基本的に真面目な祐羽には出来ない。
かといって保健室へはやっぱり行けないし、早退して親に心配かけるのも憚られた。
ぼんやり教師の話に耳を傾ける。
ぼんやりしていると、自然に脳は祐羽にあの時の事を思い出させる。
九条の家に連れていかれ、ベッドで体を無理やり拓かれた…痛くて痛くてやめて欲しいと何度もずっと思っていた。
あの時、信じられない事に男のモノが自分の胎内へと入れられたのは事実で…。
「…ん」
その熱を思い出して祐羽は無意識に受け入れた場所を蠢かせてしまい、刺激で声が漏れてしまう。
ハッと慌てて口元を押さえ目を閉じる。
な、何で?!
痛いだけじゃない感覚が甦る。
思い出したらダメだと必死に自分に言い聞かせた。
その葛藤を繰り返す。
脳裏には九条の顔が迫ってくる…自分を捩じ伏せる大きな男。
目眩がする。
何も知らなかった祐羽には、ベッドでの全てが刺激が強すぎた。
こうして嫌なはずなのに逃れられない男の熱さを思い出して授業を受けた。
終えては合間の休憩中に無理やり友人に笑いかけて大丈夫というのを繰り返した。
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