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第424話 番外編『理想の恋人』
僕の名前は月ヶ瀬祐羽。
中学三年生です。
と言っても、もう残りの一ヶ月で卒業するんだけど。
卒業が近いからか、僕の周りでは好きな人に告白する人が多いみたいなんだ。
よく誰々が何組の誰さんに告白したとか、付き合うとか、ダメだったとか。
僕は正直、好きな人が出来たことないから分からない。
幼稚園の時のゆみ先生が優しかったとか、小学校三年生の時の矢田さんは親切でいい子だったな~とか、六年生の時のクラスメイトの晃くんはかっこ良かったな~というくらい。
これって好きだけど、恋人になって欲しい好きとは違うよね?
「そりゃ、違うよ。勘違い」
「月ヶ瀬はまだ子どもって事だろ。無理するな」
「無理に彼女作らなくても、俺たちが居るだろ?」
僕が言うと、友達がこぞって否定してくる。
ってことは違うんだよね。
僕もいつか好きな人ができるかなぁ~どんな人かな?
「焦るな、焦るな」
「案外近くに居るかもよ?」
「そうそう。友達と思ってたら実は…ってパターン」
そうか~。
と言っても、僕の周りに仲の良い女の子の友達っていないよ。
クラスメイトっていう間柄なだけで。
しかも卒業するしね…焦らずとも高校生になってから好きな人が現れるかもしれないしね!
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