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番外編『モブ店員vs店員・九条』

※社会勉強を兼ねて今度はコンビニにバイトに入った九条と、同じシフトに入れられているモブ店員。 そのモブ店員・田中視点からの話。 ■■■■■ コンビニとは品物豊富で色々なサービスが受けられて早く済ませることの出来るお店である。 全国各地にある。 その数、約5万軒。 日々たくさんの人が利用している、無くてはならない存在である。 ここはそんな街の角のコンビニ店。 忙しいランチの時間にも関わらずレジには店員がふたりしかいない。 それは近年問題になっている人手不足ということもあるが、それだけでは無いのである。 「756円です」 近くの大学へ通うバイト店員・田中はイライラしながら客を捌いていた。 その理由である隣のレジをチラリと一瞬盗み見る。 隣のレジでは最近ずーっと同じシフトに入っている高校生バイトの九条が、涼しい顔で会計を熟していた。 会計で並んで九条のその整った顔を見つめていたOLのお姉さまが「良かったら今度お茶でもしない?」と誘い、後ろでは他の女性陣がソワソワとして長蛇の列だ。 クソッ、九条ムカつく!! 高校生にしてフェロモン垂れ流しの九条には、女性客やイケメンにやられた一部の品行方正な男性客が大人しく並んでいる。 かたや田中の方は気後れする様なおっさんや態度のよろしくない男性客ばかりだ。 「おいっ、兄ちゃん早くしてくれや…っ!!」 案の定怒鳴られてしまう。 「はい、すんません!!」 くっそ~このオヤジ!! なんでこんな目に~俺の方が先輩だしレジ捌きも早いしイケメン(自称)なのに、おかしくねぇか?! 店内のBGMは九条へ向けられる女性のキャッキャウフフに溢れていた。

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