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もう高校生とはいえ体格の小さな祐羽は、どうしても体力が無く部活など日中ハードだとこうなってしまう。 部活が無くとも小さな頃から規則正しい生活をしてきて、体や脳に染み付いている習慣はなかなか消せないのだ。 こうして何度、九条と攻防を繰り返してきたことか…。 一緒だと安心して早くに眠りにつくが、九条はそれが少し不満らしい。 夜の戯れ迄に祐羽が持たず、夢の国へ旅立ってお預け状態だからだ。 申し訳ないと思いつつも無理なものは無理。 九条が優しいことをいいことに、祐羽はこの2ヶ月近く週末へ来ても殆ど寝てしまっていた。 祐羽とて、九条に求められて恥ずかしいけれど嫌じゃない。 確かに思い出すと嬉しいし気持ちいい記憶もあるが、痛みもある。 またセックスをしてアソコが辛い目に合うのは正直怖いけれど、九条の事を今は本当に大好きだと思っているから耐えられると思う。 思うのだが…。 キスされながら頭を撫でられると、眠りの精がどこからともなく飛んできて、祐羽を夢の国へと拐っていくのだ。 最近は乳首を舐められていると気持ちよくて、吸われて堪らず九条の頭を抱え込んでしまう。そして下半身を少し構われれば経験値の低い祐羽はあっという間に達してしまい…気持ち良さにそのまま意識が遠退くのだ。 「…お前は小学生か」 九条の忌々しく発する言葉にも全く気がつかず、眠り姫よろしく夢の中。 そんな時は九条も我慢の限界で、寝ている祐羽の体に勝手にいたずらした日もあったが、さすがに挿入することはしない。 九条がお預け状態など、今までの人生で1度もない。 九条の仕事、祐羽の睡魔。 ふたりの愛の行為遂行は前途多難なのであった。

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