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ど、どうしよう…。
そうだ!白田さんを…っ、
「見た目同様、可愛いお子様ちんこしてるな」
「!!?」
真横にいきなり現れた男が笑いを含んだ様子でそう言った。
祐羽は慌てて体を丸め、終わった大切な部分を見えない様に隠す。
急いで性器を下着に入れて服を整えると、祐羽は恐る恐る顔を上げた。
そこにはやけに顔の整った背の高い男が、面白そうな表情で立っていた。
だ、誰…?
斜に構えた姿勢の男は祐羽を凝視しているかと思うと、上から下まで舐める様に見つめる。
それから再び視線を合わせてきた。
少し明るい髪色、二重の瞳に筋の通った形の良い鼻に、薄い唇。
どのパーツをとっても整っていた。
そんな世間でいうところのイケメンが予想外の変態発言をしたのだから声も出ない。
信じられないが、ここには自分とこの男しかいないのだ。
この人…変態だ!!
祐羽が声を上げて白田に助けを求めようとした時だった。
相手の方が先に声を発した。
「なぁ。お前、九条のちんこ舐めてんの?」
「え」
え?
言われた言葉が理解出来なくて、祐羽は目を丸めた。
「クックックッ…いやぁ~面白い顔するなぁ」
男は口元に手を当てて笑った。
「悪い、驚いた?」
そうは言うが、セリフと表情が全く合っていない。
悪いと思うなら、もう少し神妙な顔をするだろう。
「……」
怪しい…。
「あ~警戒しないでいいよ」
祐羽がジッと視線を鋭くして様子を伺うと、男が手をヒラヒラ振りながら笑って言った。
「俺、九条の知り合いなんだ」
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