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「では、第一希望をコスプレ喫茶、次にメイド喫茶、第三希望をクレープ屋台として今から生徒会で最終決定の会議をして来ます」と、委員の一人が教室を出て行く。
結局、第三希望にもタコ焼き屋は入らず。
(ソースかけるのやりたかった…)
そんな絶望する祐羽を置いて、委員が話を続け、喫茶に決まった際に何を出すか等の話し合いを続けて暫く。
そうしている内に話し合いに出ていた委員が戻って来た。
「コスプレ喫茶に決定しました~!!」
その発表に教室はドッと盛り上がった。
他クラスと被ったもののじゃんけん勝負となり、勝者となった祐羽のクラスが一年生で唯一喫茶をする権利を手に出来たのだという。
じゃんけんに勝った委員を讃える声が上がった。
「ありがとう、ありがとう!はいっ、では話し合いを続けまーす。出したい食べ物、飲み物はこの中から金額等を考慮して後で決めるとして…。あと、店舗づくりは全員で協力してやっていきます」
その言葉に祐羽はうんうんと頷いた。
店作りの飾り付け等、とても楽しそうだと脳内に店のイメージを広げる。
「次に当日の係を決めていきたいと思います」
委員の女生徒が教壇に両手を着いて室内を見回し、祐羽は思わずワクワクから背筋を伸ばした。
「係は…調理係、デザート盛りつけて渡す係…飲み物の準備をする係。あとはコスプレして注文聞いて配膳する給仕係…あとは入り口でお客さんを案内する係。うーん、それくらいかな?」
委員のふたりが司会をしつつ、ササッと黒板に係名を上げていく。
「では、何の係りがやりたいか順に聞いていくので手を挙げてください。人数に偏りが出た場合は、後でじゃんけんで決めます」
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