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護衛も店内で終始立ちっぱなしという訳にはいかないので、隣のテーブルに着いて同じく食事を摂る。 運転手は離れられないので、護衛と交代で食事を済ませる事になっており、これは祐羽達の強い要望で決まった。 普通なら九条や組幹部を護衛する立場で有り得ない事だが、自分達だけ食べて組員は空腹で護衛など、とても申し訳ない上に落ち着かないと祐羽と外崎が訴えたからだ。 はじめは頑なに断っていた組員達も、九条と紫藤の許可を得た事で、今ではこうして安全面を確保出来ると判断した際は祐羽達の指示に従う様になっていた。 そんな訳で、最初は尊敬する九条の恋人がどうやら男である理由から祐羽を懐疑的に見ていた組員達も今では心を許している。 また三人揃った際の護衛は「なんか癒される」「楽しい」と人気は鰻登りで、特定の組員以外では当番が回ってくるのを内心楽しみにしている組員ばかりだった。 組員として逞しくありたいという思いとは裏腹に、癒し系に組み入れられた中瀬はそうとは知らず目の前に出されたランチに「うまそう!」と歓喜の声を溢した。 「美味しそうですね」 中瀬の皿を見て目を輝かせた祐羽も自分の料理が運ばれてくると、お利口な坊っちゃんの様に背筋を伸ばすと口元を緩めた。 外崎の元へも届くと全員で「いただきます」の挨拶をして、さっそく口へと運び笑顔で舌鼓をうつ。 「マジでうまい。外崎さん前もだけど、美味しい店、結構知ってますよね。リサーチしてるんですか?」

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