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コンサートに全く縁の無い祐羽と外崎は五分程で耳と脳をヤられてしまい早々に退散することになったのだ。
「残念だけど僕には合わなかったかも」
「僕もです」
ズーンと一気に疲れが訪れたふたりは近くの木陰に用意されていた空いた椅子に座って意気消沈していた。
「大丈夫か?俺、飲み物買ってきてやるよ」
心配した中瀬が売店へと向かう姿を見送り、ふたりは「体力回復」モードに突入した。
少ししてから回復した外崎が「中瀬くん遅いね?混んでるのかな?」と顔をそちらの方へと向けた。
「そうかもですね。お手伝いに行こうかな?」
「僕も思ったけど行き違いにならないかな?」
「あっ、そうか。そうですね」
納得して二人はもう暫く座って待つ事にしたが、やはり戻って来ない。
そこで外崎がリャインを送ってみることにすると、既読がついた。
「暑いから売れすぎて供給追い付いてないみたいだよ」
「そうなんですか?」
どれどれ?と祐羽もスマホを覗き込むと、そこには中瀬からのメッセージが。
思いの外天気が良く、暑さから飲み物を求める人が多い。
その結果、氷水に浸けていたペットボトルが間に合わず、今は冷えるのを待機中らしい。
他の店も回ってくれたみたいだがコーヒー等しかなく、三人の求めている飲み物は売り切れとのこと。
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