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「中瀬さんに申し訳ないです」 「本当に。感謝しかないよね」 そうした所に着信が入る。 「あれ?事務所からだ」 どうやら組から何か連絡らしく、祐羽は働く大人の顔になった外崎を少し憧れの様な気持ちで見つめた。 「城崎さん、お疲れ様です。私はとっても楽しませて頂いてます。ところで隆成さんはちゃんとお仕事してますか?嫌な予感しかしないので」 苦虫潰した顔の外崎を見守っていれば「やっぱり…」と嘆く。 どうやら予感は的中したらしい。 「帰ったら私からよくよくお願いしておきますので。ところで…」 話は仕事の本題へと移り祐羽は隣で静かに待ちながら、文化祭の様子を眺める。 本当にたくさんの人が訪れ活気に満ち溢れ、楽しい雰囲気が校庭を包み込んでいる。 出店も色とりどりで華やかで、祭りを盛り上げており、眺めるだけで楽しい。 (ん?) そんな中でふと気づく。 (先生…気のせいかな?) 視界の端に浅尾が見えた気がしたのだが、顔を向けた時には居ない。 (そういえば、さっきの体育館へ入った時も後から先生入って来た様な気がするし、その前も見かけた様な…) 浅尾も教師である以上暇なはずもなく、全体的に回っていれば偶然近くで見かけるのも当然かもしれない。

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